シルクロード世界史 (講談社選書メチエ) [Kindle]

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  • 四大文明から説き起こし、中央ユーラシア世界の歴史まで概観。旧来「胡」と称されたのがペルシア人とされてきた説を、”少なくとも盛唐から中唐の終わり頃まで、漢語で「故国」といえばソグド国、「胡」といえばソグド(人・言語)を意味するという実態はほぼ一貫して変わらなかったのである。”と修正。また東西にまたがるネットワークをつかってソグド人が活躍した様を活写。マニ教が重要な位置を占めていたこと、ウイグル文手紙文書から当時の人々の生活が垣間見え、キャラバンに手紙を託していたこと、活発な商業活動が行われていたことがうかがえる、と。ヴァレリー=ハンセン「図説シルクロード文化史」(原書房)2016年、もあわせて読みたいと思った。

  • 日経新聞の書籍紹介欄の寸評がすばらしく、その熱い評価に即買い、即読了。まさに「世界のシルクロード史研究を牽引してきた筆者が満を持して刊行した本書は、シルクロードに立脚する世界概説の決定版」である。
    シルクロードというと、どこかオリエンタルな異国のイメージだけでとらえていたが、歴史をひもとくと、宗教をはじめあらゆるものの恩恵が日本にもたらされていることに気付く。本書を読み進めることで、遊牧民族の生きる力とそ広大な歴史ロマンに思いをはせることができる。
    ”シルクロードの歴史は未来を映すだし見取り図である。”

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著者プロフィール

1948年福井県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院在学中に、フランス政府給費留学生としてパリ留学。金沢大学助教授、大阪大学教授、近畿大学特任教授などを経て、現在、公益財団法人東洋文庫監事・研究員、大阪大学名誉教授。博士(文学)。おもな著書に『興亡の世界史05 シルクロードと唐帝国』(講談社)、『ウイグル=マニ教史の研究』(大阪大学文学部紀要)、『東西ウイグルと中央ユーラシア』(名古屋大学出版会)、編著書に『中央アジア出土文物論叢』(朋友書店)、『ソグドからウイグルへ――シルクロード東部の民族と文化の交流』(汲古書院)ほか。

「2020年 『シルクロード世界史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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