オルガスマシン (竹書房文庫) [Kindle]

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#SF

感想・レビュー・書評

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  • SFポルノというほどの内容か。単にSFと言ってもいいのでないか。
    んーん。第一部も半分ほどまで来たけど、読み進めるのが辛いな。ポルノ映像に慣れ過ぎてしまったせいなのか、刺激がない。グロテスクさは伝わってくるが、エロさは感じない。もう読むのは止める。

  • ブレードランナーに男女逆転版な家畜人ヤプー味を少々加えて、ウーマンリブ的な方向にぐぐっと持っていった感じの話。
    主人公は男性オーナーの好みにあわせてグロテスクに身体改造されたカスタムメイドガールというラブリーなネーミングの人造人間たち。
    manとは男であって、女即ちカスタムメイドガールは人間ではない世界。70年代に書かれたものなので、ラディカルなフェミニズムがそこかしこに感じられ、ヤプーの行け行けどんどんワクワク奴隷帝国とは異なり、女の恨み節的なグロテスクさと残酷さが鈍い輝くコールタールのよう。
    終盤、猫カスタムメイドガールが皮剥ぎの拷問をウルトラCで回避してその後ハッピーエンドとなるけど、猫皮剥ぎルートだとやっぱバッドエンドなったんかな。ガール達には自力で解放されて欲しかった気もする、そんな読後感。

  • 人造美人、カスタムメイド・ガール。彼女達は男達の妄想と欲望を具現化された姿で造り出され、やがて箱に入れられ、ご主人の元へと出荷されてゆく。カスタムメイド・ガール達を待ち受けているのは男による男のための世界の男達だった。ありとあらゆるセックスファンタジーが横溢する奇妙に狂った世界でカスタムメイド・ガール達は搾取され、隷属させられ、意思や心さえ奪われて破壊される……しかし彼女達は黙ってはいなかった。強烈な作品でした。男達の都合で使い捨てにされるカスタムメイド・ガール達、この作品の世界観は今の現代社会の縮図であるように思えます。ただ、この作品は「破壊的なハードコア・ウーマンリブ小説」、男性作家の手になるフェミニズムSF小説とのこと。かなり奇抜な作品ですが、男性が本書を読んでどう感じるのか興味があるところです。

  • 男の果てしない欲望をガソリンに、ウーマン・リブへとドライブする絶望的傑作SF。
    序盤の展開は(小説として)やや退屈な感があるが、話が明確な方向性を打ち出してからは非常に面白い。
    最初の一文でも書いたけれど、男性性、男性的欲望をこれでもかと丸出しにしながら、目指すところが女性の解放である、というこの小説は矛盾に満ち満ちていて、書き上げてかなりの期間発表の機会が無かったのにも頷ける。
    日本趣味?みたいなものもかなり入っていて興味深く読めた。

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