世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • kindle unlimited対象で評価が高く、マーケティング関連知識を補強したかったため購読。
    前著、MBA必読書50冊は伝統的なマーケティング理論に関する定番書籍が紹介されていたが、今回は現代マーケティングに関する新しい理論も取り上げられており、新鮮味があった。初めて聞くワードも多く、勉強になった。

    【メモ】
    ・マーケティングを学ばない日本企業は現場第一主義で素手と竹やりで戦っており、情報戦やIT戦略(制空権)を軽視している

    ・セールスは売り手のニーズ、マーケティングは書いてのニーズが出発点

    ・ポジショニング「消費者の脳内にある特別な場所に商品を位置づけること」、相手の脳内に一番乗りし、確立したポジションは絶対変えないこと。ポジションを変えるくらいなら新商品を立ち上げる

    ・ダブル・ジョパディの法則:顧客数が少ないと購買頻度も低い

    ・プレファランス=メンタル・アベイラビリティ:カテゴリー別の好み。ぷレファランスの組み合わせがエボークト・セット

    ・両利きの経営:探索ではリーダーシップ、深化ではマネジメントが必要。

    ・「アイデアの作り方」(ジェームス・W・ヤング)①アイデアは既存知の組み合わせ ②新しい組み合わせに導く才能は、事物の関係性を見つけ出す才能による
     1. 情報収集:テーマの特殊資料と、教養の一般資料
     2. 収集資料の咀嚼:新しい組み合わせを探る
     3. 何もしない:無意識が働くのに任せる
     4. アイデアが訪れる:くつろぎの時間
     5. アイデアを形にする:理解ある人々の批判を仰ぐ

    ・漢字や難しい言葉でものを考えるようになったら、現場から遠くなっている証拠。ひらがなで語る。

    ・日本人の勤労意識は鈴木正三「あらゆる仕事は修行である」と石田梅岩「顧客への誠実」の影響。与えられる仕事に対して受け身になる欠点はあるが、日本型経営を支えるのはこの勤労思想

    ・マーケティング1.0(製品中心、4P)、2.0(消費者中心、STP)、3.0(社会課題中心、価値主導)
    ①消費者が企業よりも賢くなった ②急速なグローバル化 ③ニーズを満たすだけではもはや消費者は買わない
    ・CSV(共有価値の創造):事業機会、自社の強み、社会的な課題の3つが重なる部分で事業を行う
    ・SDGsは経営課題=世のため人の為、私欲を持たずに、経済的合理性を追求する

    ・ブランド・レゾナンス・モデル
     ①ブランド・セイリエンス(ブランドの特徴)
     ②パフォーマンス(性能や機能)
     ③ジャッジメント(客観的な判定)
     ④イメージ(印象)
     ⑤フィーリング(情緒的反応)
     ⑥レゾナンス(共鳴・共感)

    ・サービスマーケティングでは4P→8P
     ①Product elements
     ②Place & time
     ③Price & other user outlays
     ④Promotion & education
     ⑤Process
     ⑥Physicals service environment
     ⑦People
     ⑧Productivity & quality

    ・顧客体験を見える化する「カスタマー・ジャーニー・マップ」ペルソナを通じて顧客体験を見る

    ・「まずPRでブランド構築し、広告でブランドを守れ」広告と違い、PRは新聞・テレビなどのメディアを通じてメッセージを間接的に伝える。第三者情報なので消費者は信頼する。

    ・ティッピング・ポイント
     少数者の法則:媒介者、メイヴン(物知り)、セールスマンの3タイプ=インフルエンサーにより流行が生まれる。
     粘りの要素:記憶に粘りつき、行動を引き出すメッセージ
     背景の力:「割れた窓理論」で小さな問題から解決

    ・成功するアイデア:SUCCESルール(単純明快、意外性、具体的、信頼性、感情訴求、物語性)

    ・影響ミックス(Prior, Other, Marketer)

    ・チャネル・スチュワードシップでは、チャネルの調整役が関係者に呼びかけ、顧客にベストなチャネル・バリュー・チェーンを考える。海外進出の際に、買収ではなく、チャネル戦略で販売力を強化できる。

    ・ネット通販で買い物が便利になると、逆に人は体験への危機感を感じる。店舗は顧客体験の提供の場へ変貌。スタートアップによる顧客直販 D2C(Direct to Consumer)

    ・SPIN営業術:B2B営業には小型商談と大型商談がある。状況質問(Situation)問題質問(Problem)示唆質問(Implication)解決質問(Need-payoff)

    ・チャレンジャー・セールスモデル
     ソリューション営業は限界。B2B営業は課題を聞くな。課題を教え自社の強みに引き込め
     セールスは5タイプ(論客型、一匹狼型、勤勉型、受動的問題解決型、関係構築型)好業績なのが論客型。
     商談6ステップ(地ならし、再構成、裏付け、心を揺さぶる、新方法の掲示、ソリューション提案)
     意志決定者の判断に影響を与える社内インフルエンサーを狙う

    ・「隠れたキーマンを探せ」
     顧客関係者7タイプ(やり手、教育者、懐疑者、案内役、友達、上昇志向、疎外者)モビライザー(やり手、教育者、懐疑者)との関係作りが重要。
     いかに売るかではなく、いかに顧客の変革を支援して成功させるかを考えろ

    ・サブスクを成功させる鉄則:①どうしても使いたいと思わせる顧客体験・利便性・お得感 ②継続的に使ってもらう ③収益化を継続

    ・カスタマー・サクセス≠サポート:売るのはゴールではなくスタート。顧客の成功を実現すること

    ・デジタル・マーケティングだけでは成約は勝ち取れない。見込客発掘(マーケター)、アポ取り(アポインター)、商談成約(クローザー)を分業する
    ・マーケターはフェイスブックで見込み客を絞り込む。一方でトラッキングピクセルへの風当たりは強くなってきている

    ・ファクトフルネス:10の本能への対策
    分断本能、直線本能、パターン化、焦り本能

    ・日本企業は「1つのミッション達成のために既存の仕組みを連動させ全社最適する」仕組み連動テクノロジーに欠ける。イノベーション(×技術革新 ○創発)

    ・世の中の発明のほとんどは、セレンディピティ(ブラックスワン)によるもの

  • マーケティング理論についてこの1冊でつかめるようになっている本。働いているときに読んでおけばよかったと後悔した。この本で紹介されているもので気になったものは実際の本を読んで、さらに学びを深めたいと思った。
    Kindle Paperwhiteで読んだが、図が見づらかったので紙の本で読みたい1冊だと思った。

  • マーケティングを勉強するにあたってブックリストとして使える
    概要が先にわかっていると興味のあるものから本を選んで読み始められるのが良い
    紹介されていた50冊を少しずつ読み進めていこうと思う

  • 古典系のマーケティング本は難解なことが多いので、この本でざっくりと理解できて良かった

  • マーケティングを独学として勉強している私としては、めちゃめちゃ良本。50冊のマーケティング本の良いところ取りって感じで、読みやすかった。
    またそのおすすめ本から、さらに学びを深めたい。

  • 50冊の紹介であって1冊にまとめてみた
    ではないよな
    という点は引っかかるが興味深い本の紹介が得られる

  • さまざまな考え方についての要約。
    営業は論客型が一番成果があった。

  • マーケティング理論の中でも昔ながらに確立され現代でも通用するものがある一方、もはや通用しない理論もある。そのなかで現代人が学んでおくべきマーケティング基礎知識が本書には詰まっていました。

  • 以前読んだMBA必読書50冊の(著者曰く)姉妹版。
    その名の通り、今回はマーケティングに焦点を当てて前回同様50冊を簡潔に紹介している。
    前回同様、読んだことある、タイトルくらいは・・・から初めて聞く本までバラエティに富んでいる。幾つか面白そうなものもあったので、また個別に読んでいきたい。

  • 途中で読むのストップ
    掲載された50冊を読み込むのが吉.
    ===
    ▶︎製品中心(ドライクリーニングの提供)→顧客中心(服をいつでも切れる状態に
     保つ/衣服再生業)
     ※製品/機能売りをしていれば陳腐化する。ウォンツを捉えること。
      製品はその実現手段。
     ※企業の使命は顧客創造と顧客満足。
      製品サイクルを考えると必ず新しいwantsを発掘しない限り衰退する。
      (例)ほしのやがBEBやOMO5など次々にブランド展開している
    ▶︎STPから4Pまでの一貫性。
     ポジショニングは”一番乗り”を目指すこと。
     1位(富士山)は覚えていても2位(北岳)なんて忘却される。

    ▶︎想起されるCEP(カテゴリーエントリーポイント)を増やす。
     吉野家:早くて、安くて、うまい。
     理解して買っている消費者は稀(大半のmacユーザはwinでできる範囲の機能
     しか使っていない。brandingによって買っている)

    ▶︎両利きの経営
     ①探索と深化が同時に必要であるという戦略的意図を明確にする。
      両利きの経営、は非効率なので反対も多い。納得できる根拠を社内に示す
      必要があり。戦略的重要性+本業資産の活用、の文脈で。
     ②経営陣が新規事業の育成と資金供給に関与し、監督、既存事業から保護する。
      新規事業は既存事業からすると”金食い虫・敵”と見られ協力を仰げず、
      自社の強みを活かせずに終わることが多い。そこに経営が関与し、人事権を
      使い反対者を排除する。
     ③新規事業を既存事業から離しつつ、企業の強みを生かせる組織の仕組みを作る
      分離させつつ、組織能力は活用する。
     ④共通のMVV文化を作り、全員が仲間だという意識を持たせる
      互いの協力が必要だ、という共通目標がないと互いにライバル視して戦う。

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著者プロフィール

マーケティング戦略コンサルタント。慶應義塾大学工学部卒業。日本IBMに入社しマーケティングマネージャーや人材育成責任者を担当。2013年に日本IBMを退社しウォンツアンドバリュー株式会社を設立。執筆の傍ら、企業への戦略策定支援や「永井経営塾」を主宰。2002年多摩大学大学院MBA修了。主な著書に、『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』のほかシリーズ60万部突破!『100円のコーラを1000円で売る方法』(KADOKAWA)など多数。

「2021年 『世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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