この話、たぶん、もうほんのちょっとエピソードが足してあったら、あまり引っかかりなく読めたんじゃないかとも思ったんだけど、自分はもう汚い大人なので、ファンタジーとして読むのもダメになってしまったっぽい。まず、何をさておいても親に連絡を入れ(させ)ないと、これ、下手したら誘拐ではないのかな。ひとりだけならうっかりさんということもあるかもしれないけど、大人の男ふたりいて、しかも片側は浮世離れしているわけではなさそうだし、家出じゃないよねとか確かめてるし、それでこのまま住まわせるというのは、どうにも引っかかりが大きすぎて、手が止まってしまった。もしかしたら続刊でその辺の種明かしがあったりもするのかもだけど、この時点で自分はもうだめだった。たぶん、もっと完全に浮世離れしている話なら読めたんだろうと思う。この辺の話を引っかかりなく読めてた頃には、自分はもう戻れないんだろう。良くも悪くも。