- Amazon.co.jp ・電子書籍 (411ページ)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
自我を持つ機械が日常生活に入り込んできたとき、人は彼らとどのように接するべきなのだろう。刺激的な一冊。
-
どうも最初っから人間の男の主人公が、駄目人間で好きになれなかった。対してアダムは、冷酷だけどクレバー、でもなんか無駄なところがあり、機械だからか単純なところもあって嫌いになれない。
で、結局人間は自分の欲に忠実のまま、正義とかなんかは自分の利益が阻害されればどっか行っちゃう。
アダムが動かなくなったところで涙が出た。映画のブレードランナーを思い出す。人間とアンドロイドは共存できないんだろうか。
読み終わったばかりで、考えがまとまらないけど、ものすごく深い何かを呼び覚まされた気がする。 -
もし、あなたが、アンドロイドを購入し、初期設定の入力をするとしたら、協調性、外向性、知性、勤勉性、情緒安定性等、性格を形成するパラメーターは、どうバランスをとって設定しますか。そもそも希望するのは男ですか女ですか。その自ら性格設定したアンドロイドが、知識と経験を蓄積し、ディープラーニングし、自分の恋人に恋をし、セックスまでするようになったら、あなたは何を想いますか。
アンドロイド・人口知能が、今後どう進化していくのかは、まだSFの世界も、そのアンドロイドが、もし自らの意志をもつようになったら、「自分の電源をかってに切られないようにする。ほとんどが自殺をする」という想定は哀しい。心がやどるとしたら、それはもはやアンドロイドではないのだから…。
近未来の物語でありながら、天才数学者やフォークランド紛争を取り上げ、過去のありえたかもしれないもう一つの過去も描く。イアン・マキューアンの挑戦作。