独学大全公式副読本――「鈍器本」の使い方がこの1冊で全部わかる [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • 本屋に平積みされていたベストセラー「独学大全」。

    700ページ以上に及び、「鈍器本」と自虐的に語る分厚さ。

    その厚さにたじろいだので、Audibleの「聞く読書」で取り組んだのが何度かの緊急事態宣言中のこと。

    そのガイドブックが、kindle unlimited(定額読み放題サービス)に登場したので読んでみた。

    聞き慣れた「無知くんと親父さんの対話」から、講義は再開する。

    無知くん「鈍器本とかいう本が分厚すぎて、手が出ません」

    親父さん「始めてもいない! いいか、大抵の本は何百ページあるが、すべてのページが一斉に襲いかかってくるわけじゃない」

    「心配せずとも、書物はお前の実力に適ったものしか与えてくれない」

    「書物は待ってくれる(Books can wait)。今は読めるところだけ読み、幾多の学びを重ねた後に、必要ならまた戻ってくれば良いだけの話だ」


    二人の対話に始まり、何をどう学べば良いか、具体論が示される。

    そして、読者からの質問に懇切丁寧に答えていく。

    無知くんと親父さんの対話が、読者と著者による対話と類比するようで心地よい。

    否、自分が著者に直接問いかけている感覚になってくる。

    独学大全を手にした人も。

    躊躇してスルーしてしまった人も。

    この本の存在すら知らない人にも。

    「真理がわれらを自由にする」(国立国会図書館の目録ホールカウンター上の言葉)

    「『なぜ学ぶのか?』と問われたら、『自由になるため』と答えよう。この付録は、1年にわたって知識を巡るささやかな旅を導くためのガイドである」(1学び方を学ぶ)

    独学という大きな大きな世界への入り口となる、手軽で重厚な道しるべだ。

  • 独学大全の公式副読本。本書の第1章「大人のための学びガイド 12カ月」は、『週刊ダイヤモンド 2020年12/26・21年1/2合併号』の綴じ込み付録に加筆・修正したものである。「雑誌の付録部分だけほしい」という人にはまさにもってこいの内容である。ただ、気になったのは3章の参考文献一覧で、リンクが貼られていない点である。掲載書籍を網羅してはいるものの、気になった本は個別に検索しなければならないので手間がかかる。さらに、kindleの性質上文章のコピーには上限があるので、書物のタイトルをむやみやたらにコピペして検索するわけにもいかない。電子書籍の強みの一つであるハイパーテキストを活用しなかった(できなかった?)のは、残念である。

    独学大全自体に『独学大全』の使い方も記してあるので、この副読本がなくても「鈍器本」はきちんと機能する。どちらかというと読書猿氏に興味を持っている方向けの内容だと感じた。

  • 改めて勉強したいと強く思った!

  • 『独学大全』を読んでピンとこなかった人に有用な本であるだけでなく、積んでる人にも『独学大全』を参照してみようと思わせる本だった。コンテンツは以下のような感じ。

    『独学大全』をパラパラめくったけど行動はしてない、『独学大全』は読んだけど何をやっていいかわからない、と言った人にはちょうどいい、1年間で様々なジャンルを学ぶ方法を学べる、「大人のための学び方ガイド12カ月」

    『独学大全』読者の質問に作者が答える「独学大全の使い方百問百答」

    『独学大全』では見辛かった掲載文献をコメント付きで再紹介する「『独学大全』掲載文献一覧」

    紹介されていた『思考力改善ドリル』を購入してみようと思う。

  • 2022/06/19

  • 分厚いけど、主の本の方がいいね。主の本の簡略版ってわけではなさそう。あくまでおまけ。

  • - 折に触れて読み返したい本。
    - ***
    - 書物は待ってくれる(Books can wait)。今は読めるところだけを読み、幾多の学びを重ねた後に、必要ならまた戻ってくればいいだけの話だ。
    - 学ぶことは、頭の中に何かを入れることではなく、 知識のネットワークに自ら入っていくこと なのだ。
    - あなたが個人で何かを学ぼうとする限り、 自分の読み書き能力をあてにするほかない のである。

  • 数学を使う職業の多さに驚いた。プログラマー、幅広い数学の知識がいるのね…。
    ジャンルごとに、学ぶのに最適な本が3冊ずつ紹介されている。
    中には、高価すぎて手が出ないものもあるけど。
    後半は丸々本の紹介。欲しい本が増えた。

  • 序盤は独学大全の追補版で、中盤は読者からの質問への回答で、終盤は引用文献に著者自身がコメントを書いてある、という構成の本ですね。鈍器本の使い方の解説は中盤であり、序盤と終盤は独学大全に追加情報を加えた、という構造とも言えますね。

    この副読本を読むだけでも著者の博覧強記なところが改めてよく分かるし、あと100冊書きたい!と言っているのも頷けます。

  • 各分野のおすすめ本紹介あり。

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著者プロフィール

読書家。正体不明。メルマガ「読書猿」で書評活動を開始し、現在はブログでギリシャ哲学から集合論、現代文学からアマチュア科学者教則本、日の当たらない古典から目も当てられない新刊までオールジャンルに書籍を紹介している。著書に『アイデア大全』(フォレスト出版)、『独学大全』(ダイヤモンド社)など。

「2021年 『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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