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感想・レビュー・書評
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(2022/181)森で発見されたワイルドが長じてからの話だが、ワイルドの出来に関してではなく、ワイルドが関係する子供のクラスメイトであるナオミが失踪したことが発端となる。大筋は面白いのだけれど、読者(僕)が気になること(ワイルド自身が作中で少し探そうとする自分のルーツとか)が明らかにならずにモヤモヤする。もしかしてシリーズ化されたりする?されたら読んじゃいそうだ。解説でも触れられているけど、同じ作者の『ランナウェイ』とセットで読むと登場人物が被っていてニヤリとする。
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映画のようなミステリだった。
俳優が動いているところが目に浮かぶような。
事件と多くの謎については、どうにも納得しかねるところも多々ある。
スッキリと被害者が救済されず、お金持ち様たちが身勝手に自分たちは保身しつつ暮らし続けていくというのは現実的なのかもしれない。
テロリスト的犯人も行方不明だし。
唯一、イジメッコ坊ちゃんが怖い目にあわされたのが因果応報と言えなくもないが。
イジメラレッコ少女が、案外しぶといタイプで自らの手で無情なバカどもから脱出するのはカタルシスがあるかもしれない。
へスターのキャラは、これが若い女性なら好き嫌いが別れそうだが、70代というのが秀逸である。
ワイルドには幸せになってほしい。
彼の優しさや思いやりの発現の仕方が少々悲しいからだ。
結末として、ワイルドは、過去より未来をとったという解釈でいいのだろうか。