あなたを変える行動経済学 [Kindle]

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  • 東京書籍
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感想・レビュー・書評

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  • 【中止】行動経済学という学問を知りたいと思って高校生向けならわかりやすいかなと手を出してみました。用語→解説事例、用語→解説事例と延々と出てきます。時折出てくる、問題は???問題として問題になるか???ということもあるし、わかるようで、わからない感じ。なので、読み進めるのを中止しました。

  • 2023/12/09

  • 初めて行動経済学の本を読む人にはいいかも

  • 高校生向けの講義を元に執筆された本ということで、たくさんの実験結果や例えを示してくれているので理解が捗るし納得しやすい。また、章をまたいで繰り返し専門用語の意味を解説してくれるのも初心者に優しい。高校生が挙げる例を見ながら、同じ初学者の立場として自分ならどんな例を挙げるかやどのように言い換えるだろうかと考えるのも知識の定着に役立つので良い。用語を使用して説得力を持たせる、教育やビジネスの場での用途を考えるなどのワークに活かすことができると思う。
    一方で、行動経済学の素人からすると、イラストや図解が少ないので繰り返し登場する専門用語や行動経済学のからくりを1回の読破で理解するのは難しいように感じた。一度読めば理解できるとは謳っていないので当たり前だが、読み返すことが大切だと思う。また、基礎理解の面では読んで然るべきと思うが、日常生活に潜む行動経済学の例を”気楽”に”たくさん”知りたいという人には向かない気がする。

  • 本書は早稲田塾の高校生に向けて行った行動経済学についての連続講義の内容や、その高校生たちに「アフターコロナの行動経済学」というテーマで「ナッジ(ナッジとは行動科学の知見から、望ましい行動をとれるよう人を後押しするアプローチのこと)」を考えてもらった内容を元に作られたもの。

    行動経済学は聞いたことがあったが、具体的に何を言っているのか不明だった。
    しかし本書では、高校生にレクチャーする内容だけあって分かりやすく、また例題が出されているので理解が進んだ。

    行動経済学は心理学の応用分野とも言え、心理学は人間心理の基本と多様性を教えてくれる。
    一方経済学は、単純化した人間の行動をもとに世の中の動きを描写でき、政策や経営の方針を立てるのに有効。
    行動経済学は、分かっていてもうまく計画が実行できずに、不完全な計算能力や情報のもとで意思決定をする人間を前提にしているので、その際、非常に計算能力が高い人間と現実の人間を比較して分析を行うところに行動経済学の特徴があるとのことだ。そのため、現実の経営、政策、暮らしを考える上でとても有効な分野なのだと言う。

    なるほど、と思わず膝を叩いこと。
    私たちは絶対的な基準で評価することに不慣れであり、ほとんどのケースで何らかの「参照点」を基準として相対評価している。参照点よりも下のときの「損の悲しみ」は、上のときの「得の喜び」の2・5倍大きいで、私たちは損失回避をしようとする。
    そして友達や同僚など周囲の人の行動を「参照点」として考えることが比較的多くあるため、結果として自分の意思とは異なる意見を表明してしまう場合すらある。=「同調行動」、「ピア効果」

    仕事への意欲を高めるための二つのポイント。一つは、仕事そのものに意味があると実感できるようにすることが大切だということ。人のために役に立つとか、社会的に意味のある仕事であると認識することができれば、同じ仕事であっても意欲がわくはず。もう一つは、仕事をした成果が目に見えるようにしておくこと。「意味のある条件」を自分でつくり出すことができれば完璧。勉強についても同じだろう。
    計画した目標を実行できない理由として、目標を達成するために毎日何をすればいいのかがはっきりしない計画になっていることが考えられる。そうだとすれば、目標達成のために毎日何をするかを決めておく必要がある。

  • 行動経済学の入門書というよりは、行動経済学をちょっと知った上で読んだ方が、自分自身の理解を深めるのに役立つだろう。高校生の意見や感想が自分の発想を高めてくれるように感じる。

  • 行動経済学を研究している著者が、高校生向けに分かりやすく行動経済学を解説している本。

    行動経済学は用語も難しくて、難解な本が多い中、この本は高校生向けということで、わりと読みやすかった。

    人間は全て合理的に行動するわけではない。これをやりたい(又はやりたくない)と頭では思っていても、なぜ行動が伴わないのか、ということを研究するのが行動経済学である。

    仕事や勉強の締切は、細かく分けてした方が生産性が高くなる。例えば、1か月以内に30件仕事を片付けるではなく、1週間以内に10件ずつを3回に分けるなど。
    まとめてやろうと思うと、先延ばししてしまい、結局締め切り間際に慌ててやることになり、ミスも多くなる。これを現在バイアスという。

    現在バイアスとは、将来の大きな利益(遅延報酬)より、目の前の小さな利益(即時報酬)を追ってしまうこと。 今すぐが重要で、今すぐじゃなければどうでもよくなる。現在バイアス(現在志向バイアス)は、つまり先延ばし(先送り)の心理である。

    人間は合理的に行動するはずであるという前提は間違いだというもとで計画を立てたほうが良い。
    将来の自由度をあえて狭めて計画を立てるなどして対策することが大切。

  • たくさんの実験事例がありおもしろかった。
    締め切りによる効果は、なるほどなと思いました。

  • 講義を元に作られたものということで、学生からの質疑応答が挟まれていておもしろかった。ボトルネックを起こす行動経済学的特性についていろんな事象を考える上で参考になりそう。

  • 行動経済学の考え方に興味があって買ってみたが、思ったほど面白くなかった。残念。

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著者プロフィール

大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授。

「2023年 『検証・コロナ期日本の働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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