業火の市 (ハーパーＢＯＯＫＳ) [Kindle]

著者 : ドン・ウィンズロウ 田口俊樹

• ハーパーコリンズ・ジャパン (2022年5月18日発売)

感想・レビュー・書評

[ロマンスカー読書人さんの感想 · 2022年9月23日]

アイルランド系マフィアとイタリア系マフィアの抗争劇。解説を読んでトロイア戦争になぞらえていることに納得。同著者三部作ほどに重厚さは無いけど楽しめた。第二部に期待。

[nak812さんの感想 · 2022年12月4日]

ドン・ウィンズロウの新たなシリーズは罪を背負った（背負わされた）男たちの物語だ。
幸せになりたいと願っていても、組織が、相手が、そうはさせてくれない。
そこに義理人情、友情、プライドが入り乱れ、物語は不幸は方向に激流のごとく流れていく。

家族のために争いを終わらせたい、と思う気持ちが焦りを生み、さらにひどい結果を生む。
ドン・ウィンズロウの筆致は軽く、淡々としていて、物語にどんどん引き込まれていく。

このファミリーの、そしてダニーの行く末がどうなるのか、とても心配だ。
次作が待たれる。

著者プロフィール

ニューヨークをはじめとする全米各地やロンドンで私立探偵として働き、法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ。

「2016年 『ザ・カルテル　下』 で使われていた紹介文から引用しています。」