人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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  • 2023年新書大賞2位。
    近年のDNA解読技術革新により、古人骨のDNA解析が進み、今までわかっていなかった出アフリカ以降の人類の旅が解明されつつある。全人類のゲノムは99.9%共通、日本人は縄文~弥生時代に沖縄と北海道の両方から新しいゲノムを持った人類が流入した二重構造....。これからも新しい事実がどんどん出てくるのでしょう。

    第一章 人類の登場
         ーホモサピエンス前史
    第二章 私たちの「隠れた祖先」
         ーネアンデルタール人とデニソワ人 
    第三章 「人類揺籃の地」アフリカ
         ー初期サピエンス集団の」の形成と拡散
    第4章 ヨーロッパへの進出
         ーユーラシア基層集団の東西分岐
    第5章 アジア集団の成立
         ー極東への「グレート・ジャーニー」
    第6章 日本列島集団の起源
         ー本土・琉球列島・北海道
    第7章 「新大陸」アメリカへ
         ー人類最後の旅

  • 子供のころ習った人類の起源、歴史は発展的な一直線で、猿人→原人→旧人→新人と進化したと習った気がするが、DNA分析で化石を分類すると、もっと複雑で、DNAの異なる集団が交雑したり取り込んだり、絶滅したりして世界を異同意していく多様性ある世界だった。日本でも同じ人類が縄文時代から弥生時代に進んだのではなく、縄文人と弥生人がいて、本土では弥生人が縄文人を取り込んでいった。こんなことがデータとして証明できるなんていい時代だし、今までの定説が覆えせる科学の力に感謝したい。一番面白かったのは、集団の遺伝子差より、集団内の個人の遺伝子差の方が大きいということ。つい人種や民族でレッテルを張りがちだけど、結局個人差だよね、というのは正しいのだ。

  • 私たち人類ということで、ホモサピエンスがどこで発生し、どのように世界に広がっていったのかを、ゲノム解析等の最新の技術から分かっていること、まだ分かっていないことを書かれています。古代の遺跡等から発見される人骨などの遺物から導き出されるものは、最近まではあまり多くなかったのですが、ここ最近の技術の進歩により多くのことが分かってきています。人類の歩みについて、考古学や歴史学などからすでに言われていることの証明になることもあれば、通説を翻すような内容のものも見出されます。アフリカから広がったホモサピエンスの遺伝子的な変異や交雑のドラマが、現代にまで続いているというダイナミズムを大いに感じることができる内容となっています。そして日本人の起源や、そこから分かる人種の意味、人類は皆同じであることということの科学的な証明が感動を伴って知ることが出来ました。

  •  沖縄科学技術大学院のスパンテ・ペーボ客員教授が2022年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。沖縄の大学にいる人が、そのような賞をとったのは嬉しかった。業績は、「ネアンデルタール人は私たちと交配した」ということだ。おもしろい、遺伝解析で遥か昔のエッチがわかるようになったのだ。
     それは、わずかな遺伝子を増幅させることができるPCR分析器の発達のおかげだ。コロナウイルスもこのPCR検査で、陽性がわかることで、今までにないような人類の遺伝子分析をしている。
     次世代シークエンサ、PCRが実用化されたのが、2006年。そして、ネアンデルタール人のすべてのDNAの解読がされたのが2010年。そのことで、人類の先祖がネアンデルタール人とエッチしていたことが明らかになったのだ。ホモサピエンスが、約20万年前にアフリカで生まれたとされていたのが、ネアンデルタール人とホモサピエンスが別れたのは60万年前であることがわかった。ネアンデルタール人とホモサピエンスが、40万年近く共存していたことがわかったのだ。ホモサピエンスの遺伝子はかなりいろんな由来があることがわかった。
     古代DNA分析技術の発達によってPCRによって、サルと分岐したのが700万年前である。ダーウィンの進化論(1859年)サルから人間への始まりが、700万年前にあったことが明らかになった。神の存在を抜きにして、人間の由来を「進化による変化」という自然科学として明らかにした。人間の由来が明らかになり、日本人はどこから来たのか?沖縄人は?アイヌ人は?などが、遺伝子から科学的に解明されるようになった。さまざまな伝説や神話の世界から、自然科学として人間とは何かが問えるようになった。著者の篠田謙一は、古代DNA分析のエキスパートであり、この本を読んでいると人間の歴史がダイナミックに伝わってくるので、おもしろい。宗教は神が世界を創造したという答えが最初から提示されているが、科学は観察や実験によって仮説を検証する。そのことによって、さまざまな学説が生まれては否定され、修正させられる。科学の進歩は、間違いと訂正の歴史であり、「科学は間違うものだ」と著者はいう。いまだに、「神によって人は創造された」と信じている人が多い。しかし、この古代DNA分析は、人間の交配を見つめることができる。こうやって、ニンゲンができたと科学として提示している。ホモサピエンスが属するホモ属は、約200万年前である。そして、ホモサピエンスが発見されているのは、今から30万年から20万年前のアフリカだった。約6万年前に、アフリカから本格的に世界へと展開した。世界に広がった顕著な文化的発展が認められるのが5万年前だとされ、人類の起源は5万年前とされる。それにしても、ニンゲンの前史が、700万年もあったという長い年月による進化による変化があった。魅惑的な世界だ。1万年前より世界の各地で農耕が始まる。そのことで、安定した食を得られることで人類は飛躍的に増加していく。
     700万年前のサルから分岐したニンゲンの祖先は、類人猿と言われ、木の上と地上の両方で生活していた。ホモ属は、完全な二本足歩行を始めて獲得した。化石から人類と認めることができるのは、道具を使うということでは、今では動物でも道具を使うことが明らかになった。カラスは道具を扱う。
     そこから、ヒトの判断基準が石器をつくることが、動物との差異となる。330万年前にケニアで大きな剥片石器が見つかっている。ホモ属の祖先がヒトとなった時期でもある。
     二本足歩行に始まり、自由になった手による労働によって、石器が作られる。脳の容積の増大が始まる。当初は350mlから400mlの脳の容積が増加していく。30万年前に誕生したネアンデルタール人の脳容積は1450ml。ホモサピエンスは1490mlであまり差異はない。ネアンデルタール人の脳は視覚に関する後頭葉が発達して、ホモサピエンスは前頭葉が発達し、思考や創造性を獲得することができた。
     ホモサピエンスのエネルギーの20%を消費する脳は、農耕を創造することによって支えられることになった。そのことによって、社会集団の規模も大きく変化する。共同体の規模が、類人猿はチンパンジーと同程度の50人、原人段階では100人、ホモサピエンスでは150人程度となる。ある意味で、SNS
    の発展は、1000人レベルの人と繋がる。私のFacebookの友達が4500人を超えているから、明らかに違った行動様式が生まれている感じがする。ホモサピエンスの脳容積は増えていない。そして、ホモサピエンスの社会を構成するために、創造性が発揮され、言語、文学、物語、宗教、歌、音楽、劇、美術、芸術といった文化要素を発展させてきた。自分の脳で処理しきれない情報の中で、ニンゲンは大きな転換点煮立っているかも知れない。戦後生まれの戦争を知らない私たちの世代が、70年を超えて、いまだに戦争があることにニンゲンの愚かさも感じる。
     この本は、ネアンデルタール人の考察など面白いが、琉球人とアイヌ人の起源についても書いてあるので、そこを要約しよう。日本人は、縄文時代と弥生時代の遺伝子に明確な違いが見付けられる。そして、3つの集団、北海道のアイヌ集団、琉球列島集団、本州や四国、九州の本土日本人集団に分けられる。2重構造モデル。旧石器時代に東南アジアから北上した集団が日本列島に侵入して基層集団を形成し、縄文人となった。渡来弥生人は、朝鮮半島を経由して、北部九州に稲作をもたらす集団とされた。
     これは、単純なモデルで、もっと複雑だと著者はいう。私は2重構造モデルの信奉者だった。縄文人と弥生人が交配されて日本人となっていくのであるが、稲作が入らなかった北海道(現在では北海道が一番美味しいお米を作る)と北九州からおよそ2000年遅れて10世紀ごろになって稲作がはじまった琉球列島。
     縄文人は縄文時代に列島に居住した人々を総称して学問上の定義であって、必ずしも遺伝的に均質な集団であると考える必要はなく、日本の気候の多様性から、遺伝子的には地域において集団の多様性があることが明らかになってきている。
     ゲノムから見た東アジア集団の持つ遺伝的な特徴。この表は、興味深い。日本人は独特の遺伝的な特徴を持っている。遺伝的には中国人より、韓国人に近い。
     弥生時代は、弥生式土器、水田稲作、青銅器の3つの要素であるが、農耕と青銅器の集団の起源は違っており、たまたま農耕と金属器の二つを持っていた。稲作農耕は長江中流域で始まり、拡散した。青銅器の源流は北東アジアにある。
     縄文人由来の遺伝的要素は、本土日本人で10%ほど、現代の琉球人で30%、北海道のアイヌ集団は70%。本土日本人は渡来弥生人の遺伝的要素が大きい。
     琉球人の遺伝的解析によると12世紀のグスク時代には、狩猟採取社会から農耕社会へと転換する時期であるが、その稲作文化をもたらしたのが本土からの遺伝的な流出が多い。このことは、驚きだ。琉球から本土へと単純な思考を大きく否定する。泡盛文化は、九州から来たかもしれない。
     アイヌ人に関しては、北海道は5世紀から10世紀ごろにオホーツク文化が栄えた。アイヌ人は縄文人直系の子孫とされていたが、オホーツク文化人の遺伝子を受け取ることで成立している。遺伝子は多様だね。そして、科学的事実が明らかになってくる。
     この本を読みながら、日本人はどこから来たのか?の今までの理解とはかなり様相が複雑であることがなんとも楽しいのだ。この篠田謙一の研究は、緻密な考察がなされている。今を知るいい本だ。

  • 本書は、現在「国立科学博物館館長」をされている篠田謙一さんの著作の「人類の起源」という本です。
    この本は最新の知見が、ぎっしり詰まったものでした。
    化石からDNA鑑定をおこなうのですが、「次世代シークエンサ」という最新の手法が開発されているのです。
    本書は、その「次世代シークエンサ」のお話しから始まります。この技術で、全てのDNAを高速で解読することができるようになったのです。
    本書によりますと、「シークエンサ」は1977年に開発されたとあります。その後の2006年になって「次世代シークエンサ」が実用化されたそうです。
    その実用化の結果、古代の化石からのDNA鑑定が次々と実現して、最近になって、続々と新しい発見や新しい解釈が生まれてきたそうなのです。
    2010年には、ネアンデルタール人の全てのDNAの解読に初めて成功し、そのさらに後になると、数多くの古代DNA解析による新しい発見が続いているというのです。
    今までに古人類学の本は、けっこう読んでいるつもりだったのですが、本書のような、人類の創成期の世界展開の内容を、ここまで精密に解読している本は初めてでした。
    本書は、2020年のデータを裏付けとした考察も載っていますから、現段階での古人類学の最先端の知見だと思いました。
    2010年の研究で、クロアチアのヴィンデジャ洞窟から、発掘されたネアンデルタール人から採取したDNAが分析されました。
    その内容は、アフリカで誕生したホモ・サピエンスが、出アフリカを成し遂げた後に、初期拡散の過程でネアンデルタール人と交雑したというシナリオが提示されたものだったのです。
    アンデルタール人は、ただ絶滅したわけではなく、私たちの隠れた祖先となっていたことが明らかになりました。
    この内容は、報道もされましたので、知ってはいたのですが、本書では、そのDNA解析の内容まで詳細に書いているのです。とても興味深いですね。
    そして、その詳細な解析の結果、5万年以上前の最初の段階から、ホモ・サピエンスは、いくつかの集団に分かれていたようで、その中の一つがネアンデルタール人と交雑して、世界に広がったようだというのです。
    本書は、このような「ここまで分かったの?」と思わず言いたくなるような知見がたくさん見られるのです。
    「デニソワ人」とは、2010年にシベリア西部の洞窟から発掘された「指の骨」です。
    これのDNAが解析され、ネアンデルタール人ともホモ・サピエンスとも異なる、もう一つの人類であることが判明しました。
    指一本の化石だけで、ここまで分かったのです。DNAの証拠だけで、新種とされた最初の人類です。
    2019年にはパプアニューギニアやフィジーなどのメラネシアの集団に伝わるデニソワ人由来のDNAを調べることで、交雑の状況が明らかになっています。
    デニソワ人とメラネシア人の祖先は、4万年前と3万年前の少なくとも2回は交雑したと本書は書いています。
    その他にも、多くの「ゲノム解析」の結果、わかった考察がたくさん書かれております。
    この「ゲノム解析」という「古人類学」が手に入れた新しいツールは、数万年前の人類の移動と交雑の状況が、ある程度推定できる凄い武器だということがわかりました。
    例えば、本書には、次のような記載があります。
    「ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの交雑は、この研究では4万年ほど前のルーマニアで混血が起こった可能性が示され・・・交雑がかなり長期に、しかも広範囲にわたって行われたことが示唆される」
    このような、詳細で新しい知見がたくさん載っているのです。
    そして、ちょっと面白い内容が、本書の「コラム」に載っていました。
    イギリスで、もっとも古い人骨のひとつに「チェダーマン」(1万年前)があります。
    チェダーマンとは、イギリスのサマセット州チェダー渓谷にあるゴフ洞窟で見つかった人間の男性の化石です。
    その、ゲノム解析から明らかになった特徴をもとにつくられた復元像の、目はブルーなのですが、肌の色は褐色なのです。
    1万年前のイギリスの狩猟採集民は、褐色の肌とブルーの瞳を持っていたのですね。
    本書によると、皮膚色を暗褐色にするのは、二つの遺伝子(SLC24A5、SLC45A2)で、チェダーマンも同様の遺伝子をもっていたそうです。
    皮膚色を明るくするのは別の遺遺伝子(TRY、GRM5)で、5000年前以降にヨーロッパ人の皮膚は白くなったと考えられているそうです。
    なんと、白人というのは5000年前以後になってから変異したことによるとは、驚きです。
    本書は、他にも「日本列島集団の起源」や「新大陸アメリカへ」など、これもまた興味深い新しい知見をとりあげています。
    どれ一つとっても、びっくりするような内容です。
    古人類学が、一般に広く知られるようになってから、もう30年ぐらいになるでしょうか。
    その間に少しずつ積み重ねられてきた知見が、DNA解析という武器を持つことにより、一気に加速されてきていることを感じます。
    これからも、より精密な解析と新しい発見がもたらされると思います。
    本書を読むと、古人類史における大きな流れは、大体わかってきたと思いました。
    そして、この新しい知見は、現在の世の中の見方を変えていくことでしょう。
    著者は、本書の最後に述べています。
    「世界中に展開したホモ・サピエンスは、遺伝的にはほとんど同一といっていいほど均一な集団である」
    「すべての文化は同じ起源から生まれたのであり、文明の姿の違いは環境の違いや歴史的な経過、そして人々の選択の結果である」
    まったく同感ですね。本書を読むとヒトの起源がわかります。そうすると、歴史や文明に対する認識も必然的に変わっていくでしょう。
    本書は興味深いですよ。ぜひ読むことをおすすめします。

  • 古人骨のDNAが分析できるようになって、ホモ・サピエンスがどうやって誕生したかとか、アフリカから出てきてどんなふうに世界に広まったか、その過程でどんなふうに別れ、入り混じっていったのか。進化は直線的でなく、ある地域に先に入った集団も別の集団に置き換えられたりして、人類単純じゃねぇなぁと思わせる。副作用として、交配して子を残せる=同一種ならば、ホモ・サピエンスの遺伝子にネアンデルタールのDNA混じってる段階で同一種ってことになるやん? 「種」でそれなら、「人種」って何よ? という具合に、ものすごくヒトというものを俯瞰的に見られるようになる本だった。

  • 日本人の起源の話とか人種の話がたいへん勉強になりました。

  • 技術や統計の難しい話はほどほどに、わかりやすい文章でできれば日本列島の状況に触れつつお願いしたい…と思った私にぴったりの本だった。著者は国立科学博物館館長。

  • なぜか昔からこういう地球の歴史、人類の歴史が好き。

    NHKの番組など見ていた。

    最新の技術で人骨を解析、DNA、ゲノム、、要するに人間の設計図をひとつひとつ

    統計的に分析することで、人類がどこから来て、どのように集団を形成していったかを探る、という、素敵な旅。

    我々ホモ・サピエンスがネアンデルタール人と交配していた、というのを知ったのは

    最近の話。私だけでなく、世の中がそうなのかな。

    滅んだのではなく、我々の中にネアンデルタール人は生きている。

    ただ、コミュニケーション能力の差で、単独では生き残れなかった。

    あるいはホモ・サピエンスが繁殖能力で勝っていたか。

    ・・・そういえば人類の起源がアフリカ、というのもなかなか最初は

    ぴんと来なかった。

    なぜアフリカなのか。なぜそこで人類が生まれたのか。

    一説ではその地域は放射線量がやたら多いとか、、、突然変異説か。

    (この本には書いてない)

    アフリカを出た彼らがいかに日本、アメリカに到達したか。

    アイヌ、琉球、弥生民族、、、興味は尽きない。



    しかしこの新書、これで終わりではない。さすが国立科学博物館館長。

    人種、民族なんて、ちっぽけな区別をしなさんなと。

    ホモ・サピエンスとネアンデルタール人を分けるのも意味ないかも、と。

    イスラエルとガザの紛争なんてその最たるもの。

    まったく無意味な殺し合い。負の連鎖。

    ヒトはそうやって争って、殺し合って今日に至っているのは事実だが、

    これだけ科学が進み、結局一緒だ、って言ってるのに、なんで争うか。

    まあ、わが日本の政治家たちも、やれ移民はだめとか、女系天皇はダメとか、

    杉田なんとかとか、乏しい知識でものを言ってる輩ばかりになっている。

    反知性主義極まれりだ。



    しかし、急に寒くなっても、欧米系の方々は半そででビールを飲む、、、

    やはり人種が違う、と思ってしまう自分もいるのは確かだが、、



    でも何にしても、人種民族ではなく、ひとりひとりの中身を見てから、知ってから、

    それでも憎むなら戦えばいいのだ。そんなことにはならないはずだから。

  • 古代ゲノム解析に基づく人類の進化史が分かりやすく解説されている。
    今までの私の認識では、人類の進化がただ羅列しているだけでそれぞれが意味を持っていなかった。
    しかし、本書を読むことで、それぞれが混ざり合いながら今の人類につながっていることを強く感じた。

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著者プロフィール

篠田謙一

1955年生まれ.京都大学理学部卒業.博士(医学).佐賀医科大学助教授を経て,現在,国立科学博物館館長.専門は分子人類学.
著書に『DNAで語る日本人起源論』『江戸の骨は語る――甦った宣教師シドッチのDNA』(岩波書店),『新版 日本人になった祖先たち――DNAから解明するその多元的構造』(NHK出版),編著に『化石とゲノムで探る人類の起源と拡散』(日経サイエンス)などがある.

「2022年 『人類の起源』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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