- Amazon.co.jp ・電子書籍 (196ページ)
感想・レビュー・書評
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身体の利き側と反対を使って、脳の使い方のバランスを取ることが大事なことがわかる本です。
無意識だと利き手など、身体の一方だけを使いがちですが、それがストレスの原因になることもあるようです。
逆側を使うことで、脳の多くの領域が使われるようになり、意思決定や決断、ひらめきやアイデアなどに好影響が出るとのこと。
家でもすぐに実践が可能な、活性化させる様々なトレーニング方法も紹介されています。
ビジネスの能力を高める以外の効果も当然期待できますので、多くの方にとって、読んでみる価値のありそうな1冊です。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「仕事をうまくこなしている人は、必ず意識的に左脳と右脳の切り替えを上手にこなしている。短時間でいいので、それぞれの脳に適した作業を頻繁に切り替える習慣を身につける。電話を右と左で切り替えながら話すなどでもよい。」
「左右のトレーニングをバランスよく実行することで脳全体を活性化させ、バランスの良い脳に仕上がる。右脳の機能を高めるには『空間認知能力』を高めたい。瞑想や自己催眠なども、左脳を一時停止させ、右脳にスイッチを入れる作業になる。」
「右脳の代表的な機能の1つは空間認識能力だが、年齢を経ると機能が低下する。意識的にその能力を高めるトレーニングをしておかないと、身体に危険を及ぼしかねない。日常生活では、視覚に頼りがち。視覚以外の感覚器官を積極的に駆使する。」
→脳の働きのバランスを取る、という考え方は、ほとんどしたことがありませんでした。左手など、利き側と逆を使う意識、持ってもたいです。言われてみると、車庫入れ時に距離感を掴むのが得意でないなど、空間認識能力が高くない気がします。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・体の非利き側を積極的に使うと、脳が自動モードからマニュアルモードになり、脳の多くの領域が関与し、脳の活性度が飛躍的に高まる。意思決定や決断が早くなる、ひらめきやアイデアが出やすい、広い視野となる、といった効果が期待できる。
○利き脳のチェック
・これまで右脳だけで行っていた雑用を左脳に分担させることで、本来右脳がやるべき、右脳しかできない作業に専念できる。片一方の大脳半球だけを酷使するとストレスが生まれやすいので、両脳を使えるとストレス解消にもなる。
・指組みのタイプは入力と統合のシステムを、腕組みのタイプは計画と出力のシステムをどちらの脳で行うかがわかる。左上が右脳型でルーズ、右上だときっちり決める。
○両利き人間に天才が多いのはなぜか
・仕事をうまくこなしている人は、必ず意識的に左脳と右脳の切り替えを上手にこなしている。短時間でいいので、それぞれの脳に適した作業を頻繁に切り替える習慣を身につける。電話を右と左で切り替えながら話すなどでもよい。
○スポーツの世界で有利な左利き
・左右のトレーニングをバランスよく実行することで脳全体を活性化させ、バランスの良い脳に仕上がる。右脳の機能を高めるには「空間認知能力」を高めたい。瞑想や自己催眠なども、左脳を一時停止させ、右脳にスイッチを入れる作業になる。
○転脳トレーニングにチャレンジ
・まずは、文字が逆さまな鏡像書字を書いてみる。逆さまに書いたほうが自然に書きやすい。まず、両手にペンを持って、自分の名前を左右対称に同時に書いてみる。次にノートの中心から外側に向けて、かなで、色々な言葉を対象形で同時に書いてみる。
・自分の10年後や未来の人類を予知してみて、イメージを膨らませて、絵と文字を使って両手で書いてみる。正しく予知することが目的ではない。論理で思考する習慣のある左脳でなく、右脳に未来を予知させると、本来の機能がフル稼働する。
○右利きの人が右脳を活性化させるトレーニング
・名刺サイズのカードに、複数の色付きペンで、そのペンと異なる色の意味を記入し、無作為に引いて出たカードの「文字の色」を声に出して言うトレーニングが効果的。意味を考えるのは左脳だが、色の識別は右脳を使うので、右脳にスイッチが入りやすくなる。
・人形やぬいぐるみをデッサンし、その後、新たに対象を逆さまにデッサンして、2つを比較する。普通だと脳内にイメージがあり写実的にならないが、逆さまだと脳内にイメージがなく、写実的になる。「思い込み」や「先入観」が目の前の真実を見失わせることを学べる。
・鏡を使ったトレーストレーニングで、左脳の動きをシャットアウトさせ、右脳を活性化させる。書かれたものを鏡の前でトレースするが、手元は見ず、鏡だけ見る。像が反転し、脳内のイメージが混乱して最初はできないが、くり返すと右脳が活性化してできるようになる。
○左右の感覚器官を高める
・右脳の代表的な機能の1つは空間認識能力だが、年齢を経ると機能が低下する。意識的にその能力を高めるトレーニングをしておかないと、身体に危険を及ぼしかねない。日常生活では、視覚に頼りがち。視覚以外の感覚器官を積極的に駆使する。
・まっすぐ立って目を閉じたまま両腕を肩の高さに大きく横に広げ、徐々に両手を前に持ってきて、両方の人差し指を身体の前で合わせてみる。
・新聞紙を丸めて作った紙ボールをお手玉のように放り投げて、反対の手でキャッチ。さらに、目を閉じて紙ボールを放り投げ、反対の手でキャッチしてみる。慣れたら、紙ボールを2個にして、目を閉じたまま、左右の手で交互にキャッチしてみる。
・球技を楽しむ、地図を持たずに見知らぬ街を歩く、キャッチボールをする、けん玉で遊ぶ、サッカーのリフティングを楽しむ、お手玉する習慣をつける、車庫入れの達人を目指す、ダーツを楽しむ、といった行動でも、空間認識能力は高まる。
・感覚器官はトレーニングを待っている。視覚を鍛えると、速読能力、右脳のイメージ能力、創造力が高まる。聴覚を鍛えれば、ヒアリング能力頭の回転スピード、理解力や分析能力が向上する。触覚を鍛えると、スポーツの上達、脳の多くの領域への刺激が期待できる。
・視覚を鍛えるなら、録画したTVのニュースや録画をサーチ機能で早送りしながらその内容を把握する(できれば書き留める)。次に普通のスピードで再生し、早送りで把握した内容が正しかったがチェックする。慣れると、倍速でも内容を把握できる。音声がないので、視覚だけで情報をキャッチする能力が高まり、情報処理能力が向上し、貴重な時間の大幅な節約にもなる。
・聴覚を鍛えるには、複数のスマホやラジオなどを使って、異なったジャンルの音源が左右でほぼ同じ音量で入ってくるよう調整し、最初は左耳に入ってきた音源だけ、次に右耳から入ってくる音源だけに、別の耳から入る内容を気にせず意識を集中させてみる。慣れたら、両方を同時に理解しようとしてみる。
・触覚を鍛えるには、浴槽に浮かせる温度計を用意し、目を閉じて湯温を指先で感じて推測し、実際の温度との違いを確かめる方法、机に置いたさまざまなものの肌触りを目を閉じた状態で感知してみて、日常の感覚と違うことを知る方法が有効。
・指先に高度な作業をさせると、脳の運動野を活性化できる。ゴルフボールの2個積み上げ×10回、1つの皿に乗った10粒の大豆をもう1つの皿に移し替え、1円玉の100枚積み重ね、針の穴に10回連続糸を通す、目をつぶって2つの鉛筆を両手に持って50センチ離したものをぐるぐる回してからタッチさせる×10回、の5つのそれぞれの時間を測って、合計時間を日々早めるトレーニングが有効。詳細をみるコメント0件をすべて表示