すべての、白いものたちの (河出文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 文学ラジオ第133回紹介本https://open.spotify.com/episode/7wTcDgj2tiGN6xz91doES1?si=768667fb204b487e

    ハンガンさんの他の作品を読んで、少しでも共感したり、いいと思った方は是非読んで欲しい。とても引き込まれると思う。
    美しい言葉のなかに、影がある表現があるので、そういう世界観を味わいたい人も是非。
    何度でも読みたくなるような言葉たちに出会えるはず。

    ハン・ガンさんの言葉が迫ってくる。白いものの数々は自分たちも見ている光景であり、自分の人生、記憶にもいくつもの白いものがあるんだろうと想像した。
    抽象度の高い作品なので、読む人によって思い描くイメージは異なると思う。想像力を豊かにしてくれる作品なので、読んで頭の中で作品の中の白いもの、もしくは自分の中の白いものを想像してほしい。

  • まるで散文詩のようなだなと思ってた。言葉が美しい。途中の章でで主語が「彼女」に変わったりとかして違和感を持ったりしたけど、平野啓一郎の解説を読んで納得して、最初から読み直そうかとも思った。ランダムに書かれていると思ってたけど、実はかなり計算されていたとは。

  • 作者のあとがきにて。著者はこの本を書き得たものは、孤独と静けさ、勇気だったと書いていた。私も同じくそれを得た。そして訳者の言葉の紡ぎが美しくて、現実とは別世界の情景を思い浮かべるのも楽しかった。

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著者プロフィール

著者:ハン・ガン
1970年、韓国・光州生まれ。延世大学国文学科卒業。
1993年、季刊『文学と社会』に詩を発表し、翌年ソウル新聞の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し作家としてデビューする。2005年、中編「蒙古斑」で韓国最高峰の文学賞である李箱文学賞を受賞、同作を含む3つの中編小説をまとめた『菜食主義者』で2016年にア
ジア人初のマン・ブッカー国際賞を受賞する。邦訳に『菜食主義者』(きむ ふな訳)、『少年が来る』(井手俊作訳)、『そっと 静かに』(古川綾子訳、以上クオン)、『ギリシャ語の時間』(斎藤真理子訳、晶文社)、『すべての、白いものたちの』(斎藤真理子訳、河出書房新社)、『回復する人間』(斎藤真理子訳、白水社)などがある。

「2022年 『引き出しに夕方をしまっておいた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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