- Amazon.co.jp ・電子書籍 (457ページ)
感想・レビュー・書評
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宇部の商店街の紳士服店であった小郡商事が世界のユニクロになるまでの数多くのエピソードや登場人物を通して体感させてくれるノンフィクション本。
この書籍を書き上げるまでは関連書籍や記事を読み込むとともに膨大な取材とその関係者との信頼関係の構築が不可欠であったであろう。著者の杉本氏ならではの情報収集力と熱意を感じさせてくれた。
ファーストリテーリングがなぜここまで発展することができたのか。それは柳井正という人物の壮大な夢とそれに向けたただならぬ熱意があったからこそ。その夢と熱意をもつに至る過程をこの本は多く語ってくれた。様々なことを書籍や人から学び、それを実践し、数多くの失敗経験とともに自らを成長させる。これが経営者としての凄みをもたせ、多くの人材を惹きつけていく。
興味深いエピソードとともに多くの学びを得られた。何かを成し遂げたい人は手にとるべき書籍。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ユニクロが宇部から広島へ、そして東京へ、さらに世界へ、さらにデジタルの世界へと脱皮しながら進む歴史を圧倒的な取材でまとめた作品。近年の企業系の本としては最良の一冊。ユニクロが山口の商店街でもがいていた頃、私もすぐ近くの街で中高生だった。進行形で衰退して行く街の閉塞感が肌身でよくわかるだけに、あの環境から世界に到達したことに驚愕。事業環境は言い訳にならない。本書の中でも何度もでてくる「プロフェッショナルマネジャー」も柳井さんが激奨してたので買ったけどボロボロになるまで読み込むほどの愛読書に。経営は逆算、三行の経営論、言うは易し行うは難し。企画マンはたくさん居ても実行に着手する人は少ない。ストイックに数年単位でやり抜く人はもっと少ない。さらに数十年もストイックにやり抜く人は希少種。その凄みが伝わるのがこの二冊。