モルグ街の殺人事件 [青空文庫]

  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 推理小説の元祖と呼ばれる本作。ミステリの世界ではもはや当たり前になってしまった「意外性のある犯人」を突き詰める作品のお手本だと言えるだろう。

    江戸川乱歩、アガサ・クリスティー、コナンドイル。ミステリの基礎を築き上げた作家は多く存在し、今なお愛されているのは誰もがよく知っている。中でもコナンドイル氏による作品群から産まれたホームズは世界一の名探偵として長らく人々を魅了し続けている。ところがミステリという世界の性質上、世界が進化してしまったが故に評価が変わってしまった基礎作品も多く存在する。ミステリに必要不可欠なトリックに対する読者の「現実的に考えてそれはありえない」という反論が主なそれである。「服の縞模様が窓の格子に重なっていたせいで白い服に見えた」といったような、ミステリ世界ではない普通の生活を過ごす私たちでも指摘をしたくなってしまうトリックも少なくない。シャーロックやポアロの時代は進み、今や科学捜査や死体解剖などミステリには厳しい世の中へと変化し、探偵以上に作者は「リアリティ」を追求し、読者もそれを求めている。しかしながら、探偵役が難解な事件を解決するという形を確立したのは結局シャーロックやポアロであり、その基盤は崩れない。偉大な基盤をミステリの世界に生み出したのは偉大な功績なのである。

    この「モルグ街の殺人事件」はミステリの元祖、基盤、基礎。どの言葉を取ってしても相応しい作品だと私は思う。読者という視点で探偵に導かれ、事件を見つめ、行く末を想像する。真相を導いても想像の余地は残し、すべては語らない。それでいて、読者を納得させることが出来たという意味においては特筆すべき「元祖」「基礎」と呼ぶにふさわしい作品である。

  • 青空文庫で再読。

  • 面白かったです。デュパンの頭が冴えていました。友人の思考の変遷を当ててみせるとか…。事件は凄惨でしたが、犯人と真相には驚きました。デュパンものをもっと読んでみたいですがどれかな…。

  • また人外か!!!!!!!!!!と思ってはいけません。

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