法という企て

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  • 東京大学出版会 (2003年9月1日発売)
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「市場が『勝者と敗者が予め定まった社会』あるいは『エリートだけが成功できる社会』をもたらすとき、もはやそれは公正な競争の場であるとは言えない。市場的競争が公正であると我々が信じうるのは、勝者と敗者の地位が絶えずダイナミックに転変し、誰も永続的な勝利の約束を得られない一方、誰も永続的な敗者の烙印を押されない社会をそれが生み出す時である。この意味での『通時的平等』が『正義としての公正』が含意する公正競争の基本理念であり、それは共時的な結果の平等と異なるだけではなく形式的な機会の平等をも超え、競争資源(とその実効的な活用機会)の分配の公正化を求める。」p.247

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感想投稿日 : 2015年8月23日
読了日 : 2015年8月22日
本棚登録日 : 2015年8月22日

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