今回の副題は、神秘のセラピスト。神秘とは人知を超えたこと、英語だとミステリーだ。
雑踏の腐敗、人体の神秘とはいうものの、天久鷹央の脳内の方が神秘である。精神的な面と肉体的な面と両方の知識を持って臨む鷹央の洞察力は健在である。
永遠に美しく、人類の夢でもある若返り、気で若くなるなら苦労はない。確かに気持ちで変わるのだろうが、寄る年並には抗えない。70歳超の女性が肌は30代、見た目も50代の不思議を解明していく。年齢を重ねた美もまた美である。
聖者の刻印、宗教、占い、超能力、どれも信じる人には救いになるのだろう。ただしそれらを提供する側が悪意や自己の利益を考えてのものでなければだ。
最終的に拠り所になるのは自分自身だけではない、当事者である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
知念実希人
- 感想投稿日 : 2022年6月9日
- 読了日 : 2022年6月9日
- 本棚登録日 : 2022年6月5日
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