スクールボーイ閣下〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)

  • 早川書房 (1987年1月31日発売)
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本棚登録 : 257
感想 : 18
5

久しぶりの再読。前作で大きな打撃を受けたイギリス諜報部が香港を舞台に巻き返しを図る。スマイリーを筆頭に個性的な部下達が、宿敵カーラの尻尾をつかみ弱味を暴こうと奮闘する様にはワクワクする。そして現地工作員であるウェスタビーの持つイギリス貴族らしいロマンシズムが切ない。ルカレ自身が現地で取材したらしいが、戦争で混乱状態の東アジアの雰囲気が色濃く伺える。
膨大な登場人物が入り乱れている上に、例によって親切な状況説明があるわけでもないので、初めは何が起きてるんだかさっばり分からない。人物一人一人の描写もことのほか念入りで読むのに苦労するが、全体像が見えてくると俄然のってきて幕切れまでのめり込んでしまう。読み終わってしばし呆然。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー(海外)
感想投稿日 : 2015年5月7日
読了日 : 2015年5月7日
本棚登録日 : 2015年4月28日

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