白洲正子自伝 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年9月29日発売)
3.45
  • (33)
  • (70)
  • (141)
  • (13)
  • (3)
本棚登録 : 881
感想 : 70
4

白洲次郎が好きなので、読んでみた。

白洲次郎の妻、白洲正子。
とは言え、完全に「白洲次郎の妻」の枠組みを脱していて、「白洲正子」として成り立っている。

江戸時代がほんの最近だった時代に生まれた人の話は面白い。白洲正子の祖父は普通に武士で、戊辰戦争に参加したりしていて、まるで映画や歴史の教科書の世界が彼女にとっての実際だったのである。

白洲次郎は目には見えないもの、物事のメカニズムを捉える力や、先見の明に長けていたと思うが、正子は今現在に忠実で、目に見える現実を捉える力に優れていたように思う。

白洲正子がどのような生涯を過ごしたのか、ざっくりと追うことはできたので、次は物書きとしての側面を彼女の著書から見てみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年9月30日
読了日 : 2020年9月30日
本棚登録日 : 2020年9月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする