慟哭 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-1)

著者 :
  • 東京創元社 (1999年3月17日発売)
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感想 : 1263
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貫井徳郎のデビュー作でありながら代表作ということで、満を持して読んだけど……結末は案外見破りやすかった。だから期待していたほどの衝撃はなかった。
「来るぞ…!来るぞ…!」とずっと臨戦体制でいた私の読み方が悪かったのだ多分。
あとは展開にリアリティが感じられなかった。時代背景なのかもしれないけれど、公園から一人で帰ってきて母親がパートに行ってる夕方はお留守番して待ってる6歳、幼稚園バスから徒歩2分の距離を一人で帰る5歳(母親はお茶会)とか、そんなんある??

まぁそれはいいとして、第一の事件の真相は未だ不明のままなのはガッカリした。
でも読了後に改めてよく考えてみたら、最後のセリフを受けての「ズコー」感が途方もないやるせなさを演出して逆に面白いのかもしれないね。
あのあとに続いただろうと思われる、今度こその佐伯の慟哭がちょっと想像できる。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月24日
読了日 : 2022年5月24日
本棚登録日 : 2022年5月24日

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