中村先生の仄暗い人物描写の空気感は好み。漠然と感じていたものが上手く言語化されている感じ。
理不尽に虐げられていく立場の弱い者、みたいのが多い気がする。
主人公が自分を捨てられ、死というものを経験し、もう確固たる自分だけでいいという感じで強く生きていく部分は感情移入できたし、エリや翔太が誰でどうなったのか徐々に明かされて行くから、スラスラ読めた。
ただ後半に向かって性描写もキツくて、しんどくもなったし、圧倒的に理不尽な神が残酷で上手く入り込めない感じもした。
純粋な善意ではなく、この残酷な世界を裏切ってやるって感情で動く主人公の黒くて硬く強い意志はかっこよかった。頭の回る女の人っていいなって思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月7日
- 読了日 : 2022年8月7日
- 本棚登録日 : 2022年8月5日
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