揺らぐ世界 :〈中学生からの大学講義〉4 (ちくまプリマ―新書)

  • 筑摩書房 (2015年4月8日発売)
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本棚登録 : 251
感想 : 25
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 学術と中高生が交流できる機会が乏しい日本で、このような取り組みや本がもっと増えてくれるといいなーと純粋に思いました。イギリスでは大学教授が街中で一般人に向けてブースをつくって教えるという機会があると耳にしました。特に学生は良質な研究成果や質の高い問いを与えられることで知的好奇心が高まっていきます。大学教授は誰にでも分かりやすい教えようと思うと、それなりに知識を整理して色々と頑張る。お互いに知識やスキルが高まっていく、社会全体も高まっていきますね。
 この本は中学生からの大学講義というテーマになっていますが、大人が読んでももちろん勉強になります。これから大学を目指す子どもたちは「どこの大学に行けば就職に有利か」が目的ではなくて「大学で何を学びたいのか、学ぶのか」を目的にして大学を選んで欲しいと思います。大学教授はその分野のプロフェッショナルだということを知っていれば、学ぶ質や学ぼうとする熱意、学ぶ量が変わってきます。それを感じる大学教授はより頑張ります。
良き本に出会いました。ちくまプリマー新書さんは立派な出版社です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月12日
読了日 : 2020年5月11日
本棚登録日 : 2020年5月11日

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