伊豆の踊子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2003年5月5日発売)
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感想 : 465
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【伊豆の踊子】
旅っていいなぁと思った。
ドロドロでなく、悶々でもなく、刹那の出会いと爽やかな別れ。
主人公と踊り子のお互いに思いを言葉で伝え合わない事に、人の純粋さを感じる。
私に読む力が無いせいで栄吉や四十女が主人公達をどう見ていたかという部分が解らなかった。
40歳に成ったら今一度読みたい。

【温泉宿】
駄目な女達の駄目な話
湊かなえが書き直したらどんな話になるかと思った!

【叙情歌】
一人の女が一方的に死生観を語る話
『あなたも私もが紅梅か夾竹桃の花となりまして、花粉をはこぶ胡蝶に結婚させてもらうことが、遥かに美しいと思われます』に痺れた!

【禽獣】
主人公は決して人嫌いな訳ではない。
上手く人と付き合えないのではなく、会わないだけだと思う。
若干怠惰で飽きっぽい主人公に
『動物にかける愛情に深みを込めろ!』と言ってやりたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年5月21日
読了日 : 2016年5月21日
本棚登録日 : 2016年5月21日

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