闇の守り人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2007年6月28日発売)
4.32
  • (1469)
  • (965)
  • (496)
  • (10)
  • (4)
本棚登録 : 7947
感想 : 739
5

今回の作品もとても面白かったです。

生まれ故郷、カンバルに戻ったバルサ。
洞窟でヒョウル〈闇の守り人〉に襲われた少女ジナを助け、その兄カッサとジナに、償い行者だと名乗り、誰にも自分のことを言わないようにと釘を刺す。カッサとジナは帰り道に、自分たちが白魔石ではなく、王すら採ることが許されないルイシャを持ってきたことに気づいた。
カッサとジナは、両親に本当のことを告げる。父のトンノとカッサは、カグロ、ユグロのもとに全てのことを話に行った。
バルサは叔母のユーカと会い、楽しいひと時を過ごすが、討手たちに捕まる。城への移動中に逃げ出すが、討手たちとの対戦により、毒が体にまわってしまった。牧童たちに解毒してもらい、何日か泊めてもらう。

そこからは波乱の展開になります。カッサとジナは、バルサのことを両親には言わなかったけれど、ヒョウル〈闇の守り人〉にカッサが勝てる訳がないと疑われ、洗いざらい打ち明けてしまいます。そして、父のトンノはカグロ、ユグロにそれを伝え、バルサはカグロたちの放った討手に終われることになりました。

ジグロを討ったとユグロが嘘をつき、みんなに崇められていたことを知り、悲しくなりました。ユグロがそれを恥じていないことを知ったバルサの気持ちが痛いほどわかりました。
ユグロは心を癒して、今までのような狡猾さを洗い落としてから戻ってきたら、バルサと仲良くなれるのではないでしょうか。
相変わらずとても素敵な作品でした。

手を出しづらいと思う人もいると思うけれど、とってもおすすめです。ぜひ読んでみてください(*'▽'*)

どうでもいいお話
父が、獣の奏者も精霊の守り人も聞いたことがないらしく、とても驚きましたΣ੧(❛□❛✿)
聞いたことはあるだろうけれど、きっと興味がないから忘れてしまうんだろうな……サッカー少年だったらしいし。読書しない子どもだったらしいし。ペヤングにナナチキを落として食べるヤンチャパパだし。やんちゃと言えばママの方がだけど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月9日
読了日 : 2023年9月9日
本棚登録日 : 2023年9月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする