ブランコ乗りのサン=テグジュペリ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2015年12月23日発売)
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本棚登録 : 388
感想 : 35
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少女四人の視点で、柔らかく、淡々と静かに語られるそのくせ、中身は最初から最後まで苛烈で荒々しい物語だった。こうありたい、という心情のための生き方は、高飛車なんて言葉では生温く、傲慢と呼ぶのが正しい。この人の書く話はいつも凄い勢いを感じて、息を詰めるように読んでしまう。たかだか文庫本一冊の人生が、流星が駆け抜けるが如く、燃え上がって走り去って行く、それが、激しすぎて、びっくりするほど怖い。アンデルセンが好きだなぁと思ったのだけれど、やっぱりサン=テグジュペリの激情が一番圧倒されるかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文庫
感想投稿日 : 2022年11月3日
読了日 : -
本棚登録日 : 2022年11月3日

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