著者 :
  • 中央公論新社 (2008年6月25日発売)
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本棚登録 : 127
感想 : 22
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宮尾登美子さんの「錦」、読了しました。
ささやかに着物を楽しんでいる一人として、帯の最高峰とされる「龍村の帯」の創始者、龍村平蔵の生涯を構想30年で連載を始めた著者の心意気をまず感じました。
宮尾さんも世に知れた着物愛好家なので、苦しみながらも意欲をもって書かれたと思います。(仙)(むら)(ふく)という三人の女性に囲まれ、正倉院の錦の復元に情熱を傾けた平蔵の生涯は興味深いものでした。
しかし、私が一番心惹かれたのは、十代の頃から平蔵を慕い一生涯、公私ともに平蔵を支え続けた(仙)でした。モデルはいるのか?妻にも愛人になることもなく、献身的に支え続けることが出来るのか?って。
芥川龍之介も絶賛したとされる龍村の「錦」--ひとつひとつに物語がありますね♪

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2009年11月2日
読了日 : 2008年11月19日
本棚登録日 : 2008年11月19日

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