マジで泣いた…。
さだまさしさんは有名だし、多才である事は知っている。
確か弟さんが事務所の社長をやられているみたいだけど、インタビュー記事に『兄は破天荒だからその後始末が大変だ』みたいな事が書いてあり意外に思った。
でも何処かで兄を尊敬してるような響き(文章だけど)もあって何か魅力のある人なのかも知れないなーと思った覚えがある。
さださんが長崎出身である事は知ってる。『がんばらんば』という曲を出してらっしゃるけど、それが教育テレビで流れていた(中学生くらいの時かな?)結構耳に残るし、九州弁はどこか安心感がある。
この小説も所々に長崎弁が使ってあり、私は九州出身なので普通にスラスラ読めるがそうじゃない人は苦労するのかも知れない。
さださんは私の父と同世代の人で戦争が終わって数年後に生まれている。
この小説はさださんの自伝的小説らしいが、お父さんの事やお母さんの人生をここまで細かく知って覚えているのは凄い。それだけコミニュケーションをしっかりしていらしたんだと思う。
そういうところでも愛というか人情というか…今では忘れてしまった人の美しさが見えてくる。
長崎と言えばやはり『原爆』を連想してしまう。
さださんは経験していないけど、直に経験した人の話を聞いているし、被曝した人を見たりしている。
そういう事をちゃんとカタチとして残したいと思ってこの小説を書いたのだなぁ。
今はスマホで簡単にやり取り出来てしまうし便利ではあるけれど、情報も多く詐欺等もあり田舎の人でも知らない人には警戒してしまい人と人の間に大きな壁が出来たと感じてる。
そこで、この小説を読んだ時に(ああ、こんな時代もあったんだな…)と涙を流してしまった。
無くなってしまったんじゃなくて出せなくなってしまったんだと私は思ってる。
人には愛がある。絶対。
- 感想投稿日 : 2022年9月24日
- 読了日 : 2022年9月24日
- 本棚登録日 : 2022年9月17日
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