茶色の朝

  • 大月書店 (2003年12月8日発売)
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本棚登録 : 1192
感想 : 155
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『街の流れに逆らわないでいさえすれば
安心が得られて、面倒に巻き込まれること無く、
生活も簡単になるかのようだった』

『守られた安心、それも悪くない』

他人事で居た毎日、自分には関係無いと、
やり過ごしていた日々がある日突然、一変してしまう。


個人的には、1度は読んで欲しいなと思う本。
今の時代に警鐘を鳴らす内容だよ。

今は、ネットで手軽に情報が入る。
多数の人は、その情報を疑わない。

でも世に溢れる情報は、時に偏向的で、
意図的に操作が可能で、改ざんも改変も出来てしまう。
発信者の意図により事実を歪曲する事だって出来る。

だからこそ、情報に対して疑問を感じ、
考えて、真実を見極める目が必要だと思うんだ。

古代ローマの政治家“ガイウス・ユリウス・カエサル”
の言葉を引用すれば、

『人間はみな自分の見たいものしか見ようとしない。』

だから、興味を惹くように伝えるんだよ。

でも事実と真実が違うこともある。
主観的、客観的でも、解釈が変わることだってある。

だから、情報はまず疑わなくちゃいけない。
ありのまま受け取るんじゃなくて、
【心の目】っていうフィルターを通さなくちゃいけない。

情報を安易に受け取ることがどんなに危険か、
分かりやすく教えてくれる一冊だと、僕は思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月11日
読了日 : 2020年5月11日
本棚登録日 : 2020年5月11日

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