プラットフォーム戦略―21世紀の競争を支配する「場をつくる」技術

  • 東洋経済新報社 (2010年8月12日発売)
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これからプラットフォームを作ろうと思ったらどうすれば良いか?

既存のプラットフォームがあり、かつ、
すでに強いポジションを築いている場合は以下の関係になる。
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プラットフォーマーの力 >> 参加者の力
----------------------------------------
そこに「不満」が生まれる。

よって
----------------------------------------
プラットフォーマーの力 >> 新プラットフォーマーの力 >> 参加者の力
----------------------------------------
という関係になれば不満を軽減できる。
これは価格競争でレッドオーシャン的である。
が、誰かが必ずこういったやり方で仕掛けてくる。

構造的に、サンクコストが下克上障壁になる。
ポジションを守るにはプラットフォームの相対価値で
トップクラス(No.1である必要はない)を維持して、
サンクコストを増大すればよい。
攻めるには、プラットフォームの相対価値で勝り、
サンクコストをゼロ化するか肩代わりすればよい。

結局、攻め側としてはユーザ獲得コストのゼロ化
(プラットフォーム乗り換えコストを最低でもゼロ)、
できればマイナス(ユーザにとってはボーナス)化
できるかどうかが鍵になる。

例えばMicrosoftみたいにね。



いずれ、プラットフォーム変更のサンクコストを
ほとんどゼロ化するブレイクスルーが生まれる。
すると極限的には
----------------------------------------
新^∞プラットフォーマーの力 ≒ 参加者の力
----------------------------------------
という具合に未来はフラット化する。

フラット化したとき何が起きるのか?
世界には自分が特別でいられる領域が乏しくなる。
つまり、みんなが不満を持ち始める。そして、
他者を主人公化するメンタリティや
ライフスタイルを持つ者が希少な(ある意味)勝者になる。

つまり
----------------------------------------
新^∞プラットフォーマーの力 << 参加者の力
----------------------------------------
という構造が成り立つ仕組み/状況が肝要になる。



ということは、価値交換の基準が1つではムリ筋である。
基準が1つだと、たんなる収奪構造になってしまう。

お金や権力で
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プラットフォーマー >> 参加者
----------------------------------------
にしたいなら

お金や権力よりも(参加者にとって)価値があるものについて
----------------------------------------
プラットフォーマー << 参加者
----------------------------------------
となるような、理想的な貿易構造を作る必要性がある。
あるいはその逆も可。

希少性の問題で、みんなが欲しいモノが嫌いで、
みんなが嫌いなモノが欲しい人が中心になる。
そういう状況を作り出す技術/個性を持つものが
フラット化されたプラットフォーム後の勝者(?)となる。



例えばプラットフォーマー的人材を目指すなら、
みんなにとってストレスだが、自分にとってエモいものを探し、
たくさん作ればよい。度がすぎると奇人、変人、天才だけど。

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感想投稿日 : 2020年11月18日
読了日 : 2020年11月17日
本棚登録日 : 2020年11月17日

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