小説として非常にカロリーが高い。これでもかというてんこ盛り。
辺境の惑星ハイペリオンへ「巡礼」の一団として集まった構成員たちが順番に自らの物語を語っていく。それぞれのまったく異なる目的で集まった彼らだが語りが一つずつ進んでいく中で、惑星ハイペリオンやその惑星の謎や秘密が少しずつ明らかになり、彼らの物語が複雑に絡まり合っていることが徐々に明らかになっていく…。
司祭、軍人、詩人、学者、探偵、領事と職業がバラバラの各人の物語それぞれに代表的なSFテーマが織り込まれていたり、一人称もあれば三人称もあり、文化人類学的アプローチの物語も、ハードボイルドなラブストーリーも、ハードな戦闘描写も、もうなんでもあり。
上下巻苦労しながら読み進めてきて、いやこれどう伏線回収するんだろと思っていたらまさかの回収はすべて続編だった。この作品はこの作品でそれなりの結末を用意するのかと思ってので若干肩透かしを食らった気分ではあるけど、その分すべてが明らかになった時の気持ちよさを楽しみにして続編にも進んでいきたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
【本】小説
- 感想投稿日 : 2020年10月25日
- 読了日 : 2020年10月25日
- 本棚登録日 : 2020年10月25日
みんなの感想をみる