妾として自分を託っていた男に日本刀で斬りつけられて左目を失い、その代わりに霊能力を得たタミエの物語を描いた短編集。
自分の傍らにある霊を、そこに自然にいるものとして感じるタミエの感性や、タミエの生き方も霊と交わる様子はもの哀しくて淋しい。
タミエを始めとする登場人物はそれぞれに孤独でそれぞれに不幸せなのに、その寂寥感だけに美しく映る。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
現代文学
- 感想投稿日 : 2012年5月15日
- 読了日 : 2012年4月14日
- 本棚登録日 : 2012年4月14日
みんなの感想をみる