一家殺人事件の生き残りとなったフジコが、やがて殺人鬼となっていく壮絶な物語。
イジメ、ネグレクト、児童虐待、殺人のオンパレードで救いのない展開を、不覚にも食い入るように読み進めていた私がいた。そうだ。欲していたのだ。
そして、殺人鬼フジコに同調する自分もいた。
誰もが少なからず持っている嫉妬心、虚栄心、自己顕示欲、そのすべては人間なら必ずしも持つ心の弱さが故の感情だ。そうだ、私の中の弱さが共感したのだ。
そして、本作のあとがきを読んだ時、ミスリードを食らっていた自分に失笑。
やってくれたな真梨幸子。
続編、読みますとも。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年4月18日
- 読了日 : 2021年4月18日
- 本棚登録日 : 2020年8月1日
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