「昭和」を点検する (講談社現代新書)

  • 講談社 (2008年7月18日発売)
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本棚登録 : 144
感想 : 16
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昭和史研究の第一人者「半藤一利」と「保阪正康」が太平洋戦争に突入前の日本について語った作品『「昭和」を点検する』を読みました。

『指揮官と参謀―コンビの研究』、『ノモンハンの夏』に続き「半藤一利」作品です。

-----story-------------
なぜ、あの無謀な戦争に突入したのか?
五つのキーワードがあぶり出す日本人の弱点。
昭和史研究の第一人者が、いまの時代にどうしても語っておきたかったことを凝縮した珠玉の対論。
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紀伊國屋書店の新宿セミナーでの対談を五つの切り口でまとめた作品です。

 ■「そしてどうしたの」-まえがきにかえて 保阪正康
 ■序章 ありふれた言葉で昭和史をよむ
 ■第1章 世界の大勢
     ~近代日本の呪文~
 ■第2章 この際だから
     ~原則なき思考~
 ■第3章 ウチはウチ
     ~国家的視野狭窄の悲喜劇~
 ■第4章 それはおまえの仕事だろう
     ~セクショナリズムと無責任という祝痾~
 ■第5章 しかたなかった
     ~状況への追随、既成事実への屈服~
 ■五つのキーワード-あとがきにかえて 半藤一利
 ■本文関係略年表


先日読了した『ノモンハンの夏』にも関連しますが、、、

大きな犠牲を払った教訓が生かされず、精神論だけで突き進んだ感じがしますね。


本書のテーマにもなっている、「この際だから」、「ウチはウチ」、「それはおまえの仕事だろう」、「しかたなかった」は、国家を牽引する人たちが軽々しく口にしてはいけない無責任なキーワードですよねぇ、、、

これは企業でも言えること… 気を付けなきゃ と思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: <読む>ルポルタージュ/ノンフィクション/対談
感想投稿日 : 2022年8月5日
読了日 : 2015年2月9日
本棚登録日 : 2022年3月11日

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