殺しのリスト (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) (二見文庫 ブ 1-12 ザ・ミステリ・コレクション 殺し屋ケラー・シリ)

  • 二見書房 (2002年5月22日発売)
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感想 : 9
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アメリカの作家ローレンス・ブロックの長篇ミステリ作品『殺しのリスト(原題:Hit List)』を読みました。
ローレンス・ブロックは伊坂幸太郎の作品に影響を与えた作家とのこと… 伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ『AX アックス』を読んだあとだったので、通じるモノもあるのではと思い本作品をセレクトしました。

-----story-------------
【 殺し屋ケラー 】シリーズ
殺し屋ケラーシリーズ、待望の長編
孤独な殺し屋の非情な世界──NWAグランド・マスター賞に輝く名匠ブロックの筆致が冴える!

殺しの依頼を受けたケラーは空港に降り立った。
迎えの男が用意していたのは車とピストル、そして標的の家族写真だった。
いつものように街のモーテルに部屋をとり相手の動向を探る。しかし、なにか気に入らない。
いやな予感をおぼえながらも「仕事」を終えた翌朝、ケラーは奇妙な殺人事件に遭遇する……。
巨匠ブロックの自由闊達な筆が冴えわたる傑作長篇ミステリ!
原題:Hit List

【 伊坂幸太郎 氏 】
ローレンス・ブロックからはあからさまに影響を受けています。
『殺し屋ケラー』シリーズは僕が書きたいものの到達点であるような気すらします。

【 名物書店員さん絶賛! このミステリが熱い! 】
40代、独身、職業・殺し屋……。
依頼を受け、見知らぬ土地に向かい、そして“仕事”をするだけ。
派手なことはなにもない、まるでビジネスマンのような男。だが、その“日常”が読ませるのだ!
孤独な中年男の心のゆれが、ロマンの香気さえ漂わせ、読み手をグイグイ引きこむ。
断言しよう、読み終えたときのあなたの「もっとも好きな殺し屋」にケラーはなっていると!!!
─────ときわ書房 船橋本店文庫担当 宇田川拓也
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2000年(平成12年)に刊行された、殺し屋ケラーシリーズの第2作です。

ケンタッキー州のルイヴィルで、嫌なな予感を覚えながら「仕事」を終えた翌朝、ケラーは奇妙な殺人事件に遭遇… ある事情からケラーは宿泊していたモーテルの部屋を変更してもらったのだが、変更前の部屋に宿泊していた男女が殺害されたのだ、、、

そして、ボストンで次の「仕事」を終えたあと、カフェでケラーのコートを盗んだ男が雨の中で殺害される… 自分は狙われている!? 殺し屋を消そうとしている殺し屋がいるのか? その目的は? 

殺し屋vs.殺し屋… ケラーと仕事斡旋者ドットは慎重に標的を見張りながらまだ見ぬ敵の正体を探る……。

長篇なんですが、短篇をつなぎ合わせたような構成なので、連作短篇という方がイメージが近いのかもしれませんね… 伊坂幸太郎の殺し屋シリーズとキャラクター設定や殺し屋の仕事の描き方が近い印象を受けましたね、、、

面白かったです! ケラーとドットの軽妙な会話、ちょっとズレを感じるコミュニケーションも魅力的… ケラーが陪審員を務めたり、占いに傾倒したり、趣味の切手収集に熱心だったりと、ケラーのプライベートが描かれるサイドストーリーも愉しめました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: <読む>ミステリ(海外)
感想投稿日 : 2022年4月15日
読了日 : 2022年4月15日
本棚登録日 : 2022年4月4日

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