読み終えたくなかった、というくらい引き込まれた。中身に関しても沢山話せるんだけど、とりあえずこの人の表現の世界にずっと浸っていたい。
翻訳の方が素晴らしい。匂いという表現の幅が狭そうなものを、鮮やかに文字に起こす。匂いに対するこちらの想像が追いつかず、それが心地よい余白になる。
まさに、活字を通してこそ享受するに相応しい作品だった。
今までは全く思入れがなかったようなものでも、一つそれが題材の本を読むと、そのものが無限に想いを馳せれる起爆装置に昇華してしまうことがある。まさに香水がそうなった。異常性に惹かれた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年7月10日
- 読了日 : 2020年7月10日
- 本棚登録日 : 2020年7月10日
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