著者テネシー・ウィリアムズの自伝的要素が強い戯曲形式の小説。登場人物は、夫に逃げられた母親、足の障害で引きこもる姉、家出を試みる文学少年の弟、そして後半に出てくる弟の同僚。タイトルの『ガラスの動物園』は、姉が大事にしている動物の形をしたガラス細工から由来している。家族三人とも、現実を直視せず空想の世界に閉じこもっている。そこに異分子である弟の同僚が登場し家族に変化が起きるわけだが、理想を追い求めるだけでなく、まずは目の前の現実の中から幸せを見いだすことの大切さを改めて感じさせられた。
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- 感想投稿日 : 2022年5月7日
- 読了日 : 2022年5月7日
- 本棚登録日 : 2022年5月7日
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