遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫 イ 1-2)

  • 早川書房 (2001年9月15日発売)
3.53
  • (84)
  • (202)
  • (239)
  • (54)
  • (4)
本棚登録 : 2144
感想 : 234
3

カズオ・イシグロの長編デビュー作。過去の傷を癒しながら未来に向けて再起を図る、2つの家族を描いた作品。戦後の長崎が舞台で、登場人物は日本人が中心となっている。やはりカズオ・イシグロの作品は、色のないモノクロの映像しか思い浮べることができない。土地やキャラクターなどの設定濃度が低いからだろう。またこの物語では、登場人物は比較的多いが、どの会話も淡々と流れていく。最終的に大きな見せ場があるわけではないので、刺激も少ない方だろう。そのため、じっくり噛みしめながら味わう作品なのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月19日
読了日 : 2021年9月19日
本棚登録日 : 2021年9月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする