小野不由美さんの
『十二国記・月の影 影の海』
感想長いです…(^^;;
壮大なお話のざっくりしたあらすじ
ジーンズをはいただけで親に怒られちゃうような、超超箱入り娘の陽子。
人の顔色ばかり伺い、親、先生、友人、誰にでも良い顔をしてしまう、とっても気弱な女子高生。
そんな彼女がある日、学校に現れた妙な服装をした"ケイキ"と呼ばれる男性に半ば無理矢理に意味不明な契約を結ばされる。
そしてケイキが現れたとほぼ同時にもの凄い数の妖獣が現れ、陽子達を襲ってくる。
恐怖で『いやー、やめてー』と叫ぶ事しか出来ない陽子に、ケイキは無理矢理剣を持たせ、ライオンのような獣に陽子を乗せる。
襲ってくる妖獣から、なんとか逃げ切り、気がつくと陽子は異世界にいた。周りには誰もいない。1人きり。
上巻では、
異世界の事も、自分が何故ここにいるのか、なぜ幼獣に襲われ続けるのかも、何一つ分からない陽子が(読者も分からない)、出会う人達に片っ端から裏切られ絶望し、空腹疲労ケガに耐えながら次々に襲ってくる妖獣と剣で戦う。ただ『家族のもとに帰りたい』という思いの為だけに心も体もボロボロになりながら、必死で生き延びる姿が描かれる。
上巻は正直読んでいてとっても苦しかった。
そして、下巻で彼女は生まれて初めて"楽俊"という名の半獣の友達ができる。共に旅を続ける中で、異世界を知り、自分が異世界に来た理由を知っていく。
信頼のおける人達に出会い、彼女はどう生きるか悩む。自分の心に対して真っ直ぐ悩む。
下巻は泣いたぁ!
異世界に来てからの陽子の心の変化や成長が細やかに書かれ、人を信じる心を取り戻していく姿に涙!
ファンタジーって凄い!
用語、異形の生き物、地図、国や政治の仕組み、生活様式、経済、細やかでリアルに世界が作られている。
実は人物と用語理解に苦戦し、上巻の途中でガイドブックを買いに行った。ガイドブックとネットのデータベースで読み進めて行くのが、一歩一歩、山を登って行くようでまた楽しい。
これからどんな魅力的な人物や出来事が待っているのか、旅に出発した時のようなワクワク感でいっぱい(^^)
そして今週末、十二国記をわざわざ届けてくれたお友達に会って「楽しかったよー!」と報告できるのが嬉しいです(^^)
- 感想投稿日 : 2022年9月22日
- 読了日 : 2022年9月22日
- 本棚登録日 : 2022年9月22日
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