筒井康隆らしい、新機軸を巧みに導入した短編を集めた選集だった。ただ、筒井の悪い癖である構成が重視され、理論偏重になっていたきらいがなかったとはいえない。
当時新しかった新機軸でも今では使い古された手法の1つとなっていたものもあり、時代を感じた。とはいえ収録作品はどれも瑞々しく読みごたえがあり、SFの領野はこれほどまでに拡げることができるのかと驚いた。若く野心的な一冊だった。
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- 感想投稿日 : 2023年5月15日
- 読了日 : 2019年5月17日
- 本棚登録日 : 2023年5月15日
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