三浦しをんさんの本は、同じ人が書いたの?と思うくらいジャンルが違い、文体というか作家さんが変わったような印象を受けます。
「愛なき世界」や「舟を編む」のように淡々と、ほんわり進むお話を読んで忘れていましたが、そうだ、「光」を書いた方だったと思い出しました。
あれ程の暴力と固執、絶望感と孤独ではありませんが、多田さんと行天さんの抱える仄暗い過去や後悔、暴力的なところは少し似たようなものを感じました。
世界観もしっかりして、本当にこんな町があってこんな人たちがいるのではないか、実録かな?というくらい出てくる人たちが生き生きとした存在感を感じました。
テンポよく進む話で、多田さんと行天さんのやり取り、個性的な登場人物がとても魅力的で面白かったです。
個性的な人が出てくるところは一貫して三浦しをんさんかな、と。
続編も楽しみ!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年7月18日
- 読了日 : 2021年7月18日
- 本棚登録日 : 2021年7月18日
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