子どもという価値: 少子化時代の女性の心理 (中公新書 1588)

著者 :
  • 中央公論新社 (2001年5月1日発売)
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もっとも印象に残った一節を引用します。
「最近、日本の社会を語る時、「少子・高齢化」がまるで枕言葉のように使われています。特に少子化は有史以来初の大事件、大問題であるかのように。それを耳にするたびに、私は子どもが少なくなったこと以上にもっと大問題があるのにーーと思わずにはいられません。眼をむけるべきは子どもの数の減少ではなく、子どもの価値に生じている変化、親にとっての子どもの意味・価値の変化。それこそ有史以来の一大変化です。」
という指摘が痛切です。数の変化は人為的に社会政策で対応策を取り得ますが、意味・価値の変化を再逆転させるのは至難の技です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教育と青少年
感想投稿日 : 2012年5月15日
読了日 : 2012年5月14日
本棚登録日 : 2012年4月23日

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