そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房 (2010年11月10日発売)
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十角館の殺人をきっかけに好きになったミステリー。それから結構な数のミステリーを読んできましたが、十角館の殺人を超えるものには出会えず。それくらい大好きな小説の源流とも言える小説。有名すぎて説明不要ですね。お恥ずかしながら未読でした。
まず読後の正直な感想としては、内容は思っていたよりも普通。展開もある程度は想定内。もちろん犯人は分かりませんでしたが。また、現代とは異なる、職業や性別に対する偏見が多く、前提に納得しきれないことが多々あった点が印象的でした。
でも、この小説の魅力はきっとそういうことじゃないんだと思います。
1939年に刊行されて約100年後の今も読み継がれているという事実。
これに尽きるでしょう。
この小説を読んで覚える既視感。それは読む順序が逆なだけ。
時間が流れたことで読む側が多くの経験をしている今の環境でもこれだけの驚きを与えられるというところに凄さを感じます。
こっちは100年レベル上げしたのにまだ勝てない敵みたいな感じですかね。
歴史に残る色褪せない小説でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月18日
読了日 : 2022年12月18日
本棚登録日 : 2022年10月21日

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