中学生ぶり、再読。
おもしろかった〜。
好き系の本です。
ここ数年、言葉について思慮を巡らすようになりました。
同じ言葉でも、発言のタイミングや抑揚、時代、言う人と聞く人の関係性等、多くの外的要因によって意味が変わることがあります。
これって世の中の多くの人が当たり前に行なっていることですが、実はかなり難易度が高いことです。
ここまで言語が発達している種族は人間だけとも言われています。
ただ、それだけ発達した言語を扱えているにも関わらず、いやむしろ、これだけ発達しているからこそ、それを正確に文章化することが非常に困難に思えます。
言葉の意味が外的要因に左右される、ということは言い換えれば、外的要因が意味を補填してくれている、とも言えるのではないでしょうか。
文章、特にこのブクログの感想のように、読み手と書き手に関係性がなく、共有していることもほぼない状況で、思いや意図を理解し合い疎通することは本当に難しいな〜と感想を書くたびに思います。
そこに対するトレーニングという意味で始めた本の感想を記すという習慣ですが、まだまだ精度が低いというのが自己評価です。
辞書に完成がないように、言葉や文章にも完成やゴールのようなものはないと思うので、これからも自分なりに舟を編んでいきたいと思います。
過去に何も考えずに読んだ本でしたが、今読み返すとそのときには気付かなかったことに気付くことができました。
辞書の編纂という題材に似合わず、非常に読みやすくわかりやすい内容になっているので、シンプルに楽しく読める本だと思いますが、ややこしく読もうと思うと、とてもややこしく読めるので、そういう読み方もオススメです。
- 感想投稿日 : 2023年6月19日
- 読了日 : 2023年6月19日
- 本棚登録日 : 2023年6月19日
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