向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2008年7月29日発売)
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本棚登録 : 31492
感想 : 3547
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思っていた系統じゃなかった!嫌な感じ。
妙な違和感を感じながらページをめくる手が止まらない。退屈さを感じる瞬間がなく一気読みでした。

ミチオが怖い。狂気。
でも小学生のミチオのセリフは普通の人にも何かを感じさせる。
「この世界は、どこかおかしい」
「僕だけじゃない。誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか。自分だけの物語の中に。その物語はいつだって、何かを隠そうとしてるし、何かを忘れようとしてるじゃないか」
「知ってる?僕、今日で10歳になるんだよ」
つい今まで悍ましいと思っていたのに、このシーンは泣いた。

読後に冒頭を読み返してため息。小学生の究極の現実逃避!道尾秀介の別の作品をはやく読みたくなった。
でも次は爽やかな話が読みたいな。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年12月19日
読了日 : 2021年12月19日
本棚登録日 : 2021年12月17日

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