いきなりこの本と関係のない私事で恐縮だが、昨日ファイザーの2回目を接種した。ありがたいことに副反応はそれほどでもない。発熱はないし、接種された腕もそれほど痛くない。体調が悪くならないので今日は軽くジョギングまでしてしまったほどだ。
接種されて痛みを伴った僕の腕を叩いて、普段の仕返しをしようと目論んでいた娘は残念そうに、「年寄りだからね。副反応少ないよね」と捨て台詞を吐いていった…
まあいい。悔しそうな表情を見たら暴言も許せる。
会場での接種後15分待機の時、軽く読むつもりで選んだこの小説、自己啓発系でした。
もしかしたら、失恋直後の女子には効く、かもしれない。
突然理由もわからずに婚約解消された明日羽(あすわ)は、とても不味い太陽のパスタを作る六花(ろっか)さんにドリフターズリストを作ることを勧められる。
ドリフターズといってもヒゲダンスとか早口言葉のリストではない。ドリフター(漂流者)の指針となるリスト。やりたいことを書き出すリスト。
リストの書き出しとか明確化を進めることで、明日羽は失意のどん底から立ち直り、主体性を獲得していく。
「私が選ぶもので私はつくられる」と気づいていく。
そんな物語。
読んでいて、「引き寄せの法則」を思い出した。
たくさんある望みの中から、特に自分にとって大切な望みを選び、強く成功したときのことをイメージすることで、その夢が叶うという法則。
成功したイメージを強く持つことは成功のためにとても重要。成功のためにブレない行動をするためには、しっかりと考え込んでイメージを明確にしておかなければならないから。
なんというか、考えてみると当たり前のことなんだけどね。なかなかできない。
実際に夢が叶うか、よりも、成功のイメージを強く持つために考えて行動する過程が人生の豊かさを生み出す、というふうに僕は捉えている。
だから、夢や望みは実は叶わなくてもいい。そこにあればいい。そして夢や望みのために努力することこそ、幸せになる秘訣なんだ、と思う。
ところで、この本を読みはじめた時、僕のApple Musicは、ジャズピアニストの上原ひろみさんの最新アルバムを勧めてきた。このアルバムには「ドリフターズ」という曲が入ってて、なんたる偶然と驚いた。Appleよ、僕の読書傾向をアルゴリズムで解析しているのか?と軽く訝しく思ったがリピートして聴いていた。
上原さんの「Silver Lining Suite」、なかなか良いアルバムです。
あと、タイトルから想像できるとおり、食事や料理の場面もたくさん出てくる。
「毎日のごはんがあなたを助ける」のだ。
ここらへん、チャットモンチーの「愛捨てた」という曲を思い出させた。
♪ こんなに悲しい夜でさえ
やっぱりお腹は 空くのだから
私は まだ 人を好きになるのでしょうか ♪
名曲です。
- 感想投稿日 : 2021年9月19日
- 読了日 : 2021年9月19日
- 本棚登録日 : 2021年9月18日
みんなの感想をみる