芽むしり仔撃ち (新潮文庫)

著者 :
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本棚登録 : 1407
感想 : 125
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ノーベル文学賞作家、大江健三郎さんの初長編。

難解。

太平洋戦争末期、感化院の少年たちが疎開した先の閉ざされた山村で疫病が流行る。村民が避難をして、少年たちは束の間の自由を得て…という物語。

感化院とは、少年犯罪者を感化(考え方や行動に影響を与えて、自然にそれを変えさせること)する施設。
今の少年院みたいなものか?
少年院の少年たちが疎開する、という状況がそもそも想像することが難しい上に、疎開先の村の村民が疫病から逃れるため少年たちを宿舎に閉じ込めたまま避難してしまう、という設定もなぁ…
戦時ということもあるのだが、昔の人っていい加減だなぁと。

人権なんてない。

この本も伊坂幸太郎さんが選書した一冊。
伊坂さんは、大江さんの小説に出会い「小説を読むとこんなにヤバい気持ちになるものなのか、と教えてもらった」と言う。

ヤバい気持ちに浸りたい人におすすめ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年12月16日
読了日 : 2020年12月8日
本棚登録日 : 2020年12月8日

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コメント 2件

naonaonao16gさんのコメント
2020/12/26

たけさん、こんにちは!

伊坂さん、大江健三郎さんに影響受けてるって仰ってますもんね~
わたしも以前それで「飼育」読んでみましたが、きちんとは理解できず…

好きな作家さんの好きな作家さんなら!と思ってはみるものの、分からなかった時に複雑な気持ちになります…

時々メンタルがヤバくなるんで、その時読んでみます(笑)
ありがとうございます!

たけさんのコメント
2020/12/26

naonaonao16gさん、こんにちは!

正直、よくわからない作品でした。
理不尽なんだけど、かと言って主人公に感情移入もできず。心がどっちつかずでした。

メンタルヤバい時読むとどんな作用が起きるか…少し心配ではあります。気をつけてくださいね。

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