クライマーズ・ハイ (文春文庫 よ 18-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年6月10日発売)
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クライマーズ・ハイ…登山者の興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態のこと

オーディブルで読んだ。
かなりの没入感。これだけ小説の世界に引きずり込まれたのはとても久しぶりだ。

主人公は地方の新聞社記者。
登山サークルの仲間の同僚と谷川岳衝立岩の登攀を予定した日の前夜に日航123便墜落事故が起きる。急遽事故の全権担当デスクを命ぜられた主人公・悠木は誌面作りに忙殺される。一方で、一緒に登攀するはずだった同僚は、なぜか繁華街で倒れ昏睡状態になっていた…
同僚・安西が残した登山の理由「下りるために登る」にはどんな意味が込められているのか…

息子との関係、後輩の自殺、昏睡状態の同僚の容態、そして、圧倒的な量の仕事にもがき苦しむ主人公・悠木の姿に共感せずにいられない。
最後の登山のシーンでは号泣してしまった。
誰もいないところで聴いていたから良かったけど…

ブクログ利用者は「必読の小説」と言って過言ではないかな。すごくおもしろい。

♫上を向いて歩こう/RCサクセション(1979)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年11月3日
読了日 : 2023年10月31日
本棚登録日 : 2023年10月31日

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