ゆかいなかえる (世界傑作絵本シリーズ)

  • 福音館書店 (1964年7月15日発売)
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本棚登録 : 1142
感想 : 83
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4匹のカエルが食べられてしまわないか、大人も最後までどきどきしながら読みました。

プロセスの墨と、特色インクの青・緑の計3色と、紙の白を生かした、スタイリッシュな絵本でした。
版を、乗せにするか、抜き合わせにするか、印刷時の版の作り方で、3色以上の広がりと奥行きを感じます。
カエルたちが水の上にいる時は、青い版と緑の版は抜き合わせに、水に浸かっている脚などは緑の版に青の版を乗せています。
水の中で尻餅をついているシーンは、この版の使い分けにより、秀逸に表現されています。
また、闇夜の動物たちも、青版と墨版を乗せにしていて、墨の色に深みが出た分、目だけがギョロリと白く浮かび上がって迫力があります。
しかし、次のページの土は、青版と墨版が抜き合わせになっでいるため、前頁の濃い黒を見ていた目には、墨単色のこのページは、まるで土がチャコールグレーのように感じます。

子どもは物語を楽しみ、大人は絵の妙技を楽しめる、一冊で2つの楽しみ方ができる本です。

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感想投稿日 : 2020年8月29日
本棚登録日 : 2020年8月27日

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