よるくまがかわゆくて愛しくなります。
お母さんが帰ってこない、と不安そうにやってきたよるくま。
おとこのこは玄関先でぎゅうと抱き締めて、よるくまをかけがえのない、ただひとつの、守りたい存在だと実感する。
「かわいかったよ、だきしめたらわかったんだ」
おかあさんさがしの旅にでるふたり。
けれども探しても探してもみつかりません。
ついには泣き出すよるくま。
その涙は真っ黒で絵本の画面全体を黒く塗りつぶしてしまいます。
そこにひとつの流れ星が飛んできて...。
おとこのこのお母さんは昼間忙しく働いていて、おとこのこも普段よるくまのような思いをしているのかな。それを彼なりになんとか咀嚼しようとしてるのかな、と思いました。よるくま=おとこのこ?(妄)
思い出すのは、‘よるくま’のぬくもりと‘よるくまのお母さん’の頼もしさ。どんなに悲しんでいてもさびしくても、お母さんが助けに来てくれる!...おとなになるとその思いが切なく、苦しく感じるのですが。
作者は酒井駒子さん。
『金曜日の砂糖ちゃん』とは絵のタッチが違うのにびっくり。どちらも好きです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2018年6月17日
- 読了日 : 2018年6月14日
- 本棚登録日 : 2018年6月14日
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