そういうふうにできている (新潮文庫)

  • 新潮社 (1999年6月30日発売)
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感想 : 471
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どうやら妊娠したようなので、積読から引っ張り出してきた。

「そういうふうにできている」。
さくらももこの、こーいう達観した姿勢が好き。
作中いろいろ大騒ぎしているけれど、物事を俯瞰して見れているからこそ、面白おかしく文章にできるんだと思う。
自分の身体のことを細かく理解しているのも、凄すぎて笑った。
「吐く」なんて正常の自分ならあり得ないから、妊娠したにちがいないとか。
自分の腸内の便を、かなり細かくコントロールして上げ下げしているところとか。
お腹の子は男の子にちがいない、いついつに産まれるにちがいない、とか。
観察力が鋭くて、分析力が突飛で、ちびまる子ちゃんってそうだったなと思い出した。

息子は「我が子」であることは間違いなくても、私のものではない。
我が子の魂(意識とか考え方)は自分より上等かもしれないが、肉体としては赤ちゃんのうちは新参者だから世話してあげる。
親だから、という理由で特権的な圧力をかけたり、傷つけたりしたくない。
などなど。
実際に大切なのはどんな行動をするか、ではあるけれど、この意識をわたしも持ち続けていたいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月2日
読了日 : 2023年12月2日
本棚登録日 : 2023年11月28日

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