だれかのいとしいひと (文春文庫 か 32-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2004年5月11日発売)
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本棚登録 : 3443
感想 : 372
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恋愛短編集

恋がしたくなる恋愛短編集ランキング50とかに入ってたので読んでみた


恋とか愛とか、幸せとか不幸とか、そのどれにも当てはまらない感情もある
不器用な男女のお話でした

明確な別れとかハッピーエンドは描かれていなくて、なんなら日常のど真ん中、
「今日」というより昨日と明日の間、って感じるようなお話達でした。(わかるかな?笑)




好きだったのは一番最初の「転校生の会」
読み終えて、じんわりとおーー…って浸れる感じだった

印象的だった言い回しが


「この世界には無尽のバスが走ってて、誰もがそれのどれかに乗らなきゃいけなくて、ずっと乗り続けてる」


「出会いはバスの中で乗り合わせた人で、乗ってくるバス停も違えば目的地も違うから降りる場所も違う」


「それでも、窓から同じ景色を見たり隣に座ったり、同じ時間を確かに共有していた」



みたいなニュアンスの台詞があって、すごく響いた。
その通りだと思ったし、すごく素敵な考え方だと。



あとは「ジミ、ひまわり、夏のギャング」のあの言葉。



「さよなら、かつてのあたしを奮い立たせたすべてのもの」




またいつか読み返したい一冊です!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月4日
読了日 : 2019年9月10日
本棚登録日 : 2020年1月4日

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